英国がBTC普及ランキングで世界3位に「押収資産」が評価を押し上げ

この記事の要点

  • JAN3公表の国家別BTC普及ランキングで英国が3位に浮上
  • 高評価支える6万BTCは詐欺押収資産、財務省は保有否定

英国、ビットコイン普及ランキングで世界3位に

ビットコイン(BTC)関連企業JAN3(ジャンスリー)は2026年7月、各国政府のビットコイン普及度を評価した初のランキング「B20」を含む2025年版レポートを公表しました。

このランキングで英国はスコア6.44・格付けBBを獲得し、米国(スコア7.42)とブータン(同6.64)に次ぐ世界3位に選出されています。

一方、英国の高評価を支える約6万1,000 BTC(38.9億ドル/6,190億円相当)は、国家が準備資産として戦略的に取得したものではなく、英当局が大規模投資詐欺事件で押収した資産にあたります。

こうした押収資産が評価に含まれる一方、英国財務省は2026年3月の議会答弁で「財務省も中央政府も仮想通貨(暗号資産)を保有していない」と回答しており、B20の評価と英国政府の公式見解には乖離が生じています。

英国3位の内実、押収BTCと法整備

JAN3が挙げた3つの評価根拠

JAN3は公式Xで英国のランキング結果を紹介し、世界3位を支えた主な要素として「政府管理下にある6万1,000 BTC」「デジタル資産財産法の整備」「市場アクセスの拡大」の3点を挙げました。

B20ではこれらの要素だけでなく、各国のBTC保有量・国家マイニング・法制度・税制・準備金政策・政治的リーダーシップ・経済での利用度を総合的に評価し、国ごとのスコアを算出しています。

政治的リーダーシップの項目では、ナイジェル・ファラージ改革党党首による国家ビットコイン準備金の創設提案に加え、リシ・スナク前首相が掲げた英国を「グローバル仮想通貨ハブ」とする構想も評価に反映されています。

ただし、こうした政治的な提案や構想は現在の政府方針とは異なり、国家ビットコイン準備金の創設をめぐって英国政府は慎重な立場を維持しています。

6万BTCは中国詐欺事件の押収分

なかでも英国の評価を大きく押し上げた約6万1,000 BTCは、国家が政策目的で取得したものではなく、中国で約13万人の投資家から推定60億ドル(約9,600億円)規模の資金をだまし取ったとされる大規模投資詐欺に関連して、英当局が押収した資産にあたります。

この事件をめぐっては、首謀者とされる中国人女性ジミン・チアン(別名ヤディ・ジャン)が英国内で暗号資産の換金を試みたほか、共犯者のジャン・ウェンが2024年3月にマネーロンダリングで有罪判決を受けました。

押収された暗号資産について、英国の資産回復ガイダンスでは裁判所の命令にもとづき被害者への補償や公庫への納付に充てる枠組みが設けられており、国家が政策目的で保有する戦略的準備資産とは法的な位置づけが異なります。

こうした法的な違いに加え、英国財務省は2025年9月の議会答弁で、ビットコインは歴史的なボラティリティを踏まえると公的準備に適さないとして、準備資産として検討する計画はないと述べています。

財産法とETN解禁で進む制度整備

JAN3は英国の法制度も評価しており、2025年12月には「財産(デジタル資産等)法」が国王裁可を受けて成立し、デジタル資産を財産権の対象として扱うための法的基盤が明確化されました。

ただし、この法律はデジタル資産の財産権を明確にするものであり、押収されたBTCを国家準備資産として扱う制度とは性格が異なります。

投資環境では、FCA(金融行為規制機構)が2025年10月から仮想通貨ETN(上場投資証券)への個人投資家のアクセスを解禁しており、JAN3が評価した市場アクセスの拡大を裏付ける動きとなっています。

英政府は仮想通貨に関する包括的な新規制体制の導入を2027年に予定しており、市場環境の整備を進める一方、国家ビットコイン準備金の創設には慎重な姿勢を維持しています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.22 円)

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Source:JAN3 レポート
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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