
この記事の要点
- イーサリアム次期更新でETH送金手数料が最大71%減へ
- ePBS・BALs等4提案を統合、2026年下半期の実装目標
まずはイーサリアム(ETH)を詳しく
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イーサリアム、Glamsterdamで手数料刷新
イーサリアム(ETH)の次期大型アップグレード「Glamsterdam(グラムステルダム)」が、2026年下半期の実施を目標に開発ネットワークでの検証を進めています。
このアップグレードでは、標準的なETH送金手数料が最大71%引き下げられる見通しで、少額決済や個人間送金の利用環境改善が盛り込まれています。
その中核には、ブロック提案者と作成者の役割を分離する「ePBS(内包型プロポーザー・ビルダー分離)」と、取引の依存関係を事前に整理する「ブロックレベル・アクセスリスト(BALs)」が位置付けられており、処理能力の拡大と効率化を目指す方針です。
こうした処理基盤の見直しに加え、データの永続保存コストの調整やネットワーク容量の拡大計画も検討対象に含まれており、複数の改善提案がGlamsterdamとして統合的に検証されています。
L1処理能力を大幅拡大へ
ブロック処理と手数料を再設計、ETH容量拡大
ePBS導入で外部リレー依存を解消へ
現在のイーサリアムでは、ブロックを提案する「プロポーザー」と中身を組み立てる「ビルダー」の受け渡しがプロトコルの外側にある第三者リレー(MEV-Boostなど)に依存しており、ブロック検証時にデータを広める時間がわずか2秒に制限されてきました。
「ePBS(EIP-7732)」はこの受け渡しをプロトコル本体へ組み込む改善提案で、提案者と作成者の役割を正式に分離することによって、データ伝播に利用できる時間を約9秒まで拡大するとしています。
伝播時間の拡大によって外部リレーへの依存度を下げられるほか、レイヤー2向けデータ(blob)の処理余地も広がる見込みです。
BALs導入で取引の並列処理が可能に
これと並行して導入が検討されている「ブロックレベル・アクセスリスト(BALs、EIP-7928)」では、各取引が参照するデータ領域を事前に一覧化することで、逐次処理が抱える制約の緩和を目指しています。
これまでは取引を実行するまで依存関係を把握できなかったため、ノード(ネットワーク参加端末)は取引を順番に処理する必要がありましたが、BALsの導入後は依存関係のない取引を並列で処理できるようになります。
取引完了後の状態情報も共有対象に含まれることから、新規ノードはすべての取引を再実行せずに最新状態へ追従できるようになり、参加コストの軽減も見込まれています。
手数料見直しで容量拡大と肥大化抑制を両立
こうした処理構造の変更に加え、Glamsterdamでは手数料体系の再設計も進められており、標準的なETH送金については基本処理のみを反映する形へと見直す方針が示されています。
一方、新規アカウント作成や大規模なスマートコントラクト展開には、永続保存されるデータ量に応じた固定費を設定する仕組みが採用される予定で、容量拡大とデータベース肥大化の抑制を両立させるとしています。
「EIP-8037」では状態データの年間増加量を120GiB以内に抑えることを目標としており、家庭用ハードウェアでもノード運用を継続できる環境の維持を図る設計となっています。
Glamsterdamに含まれる主要な改善提案はePBS・BALs・EIP-2780・EIP-8037の4件で、ブロック処理の効率化と手数料体系の見直しを組み合わせながらネットワーク容量の拡張を目指しています。
| 提案 | 内容 | 主な効果 |
|---|---|---|
| EIP-7732(ePBS) | 提案者と作成者の分離をプロトコルに組み込み | 伝播時間を約2秒→約9秒に拡張 |
| EIP-7928(BALs) | 取引の依存関係を事前に一覧化 | 並列処理と同期の高速化 |
| EIP-2780 | 基本的なETH送金の手数料を再設計 | 標準送金が最大71%安く |
| EIP-8037 | 状態データ生成コストを実負荷に整合 | 状態増加を年120GiBに抑制 |
これらの見直しは、将来的に1ブロックあたりのガスリミットを現在の150Mから2億ガス(200M)へ引き上げるための土台と位置付けられており、容量拡大と持続的なネットワーク運用の両立を目指しています。
ブテリン氏、DeFi設計を問い直す
開発ネットで検証継続、正式日程は今後決定
Glamsterdamは、2025年12月にメインネットへ実装された「Fusaka(フサカ)」アップグレードに続く更新にあたり、現在は対象となるすべてのEIPを束ねた開発ネットワークでの検証が行われています。
実施にあたっては実行クライアントと合意クライアントの双方で更新が必要になるため、ステーキングやノードを運用する利用者は対応版の公開時期を確認しておく必要があります。
ETHを保有するだけの利用者に求められる作業はなく、残高やアドレスも変更されないことから、「ETHをアップグレードせよ」と促す連絡はすべて詐欺にあたると公式ページで警告されています。
正式な有効化日時はまだ決まっておらず、公開テストネットでの検証結果やクライアント実装の進捗を踏まえて決定される見通しです。
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Source:ethereum.org / EIP-7732 / EIP-7928 / Forkcast
サムネイル:AIによる生成画像





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