BTCの100万ドル到達「否定する材料は見当たらない」モルガンS幹部が言及

この記事の要点

  • モルガン・スタンレー幹部がBTC100万ドル到達の可能性に言及
  • 現物BTC ETFの好調と規制見直しで機関投資家参入拡大に期待

モルガンS幹部「BTC 100万ドル」否定材料なし

米モルガン・スタンレーのデジタル資産戦略責任者エイミー・オルデンバーグ氏は2026年6月10日、ポッドキャスト番組「Coin Stories」で、ビットコイン(BTC)の本格的な上昇には危機が引き金として必要になるかもしれないとの見解を示しました。

同氏が想定するのは「物事が壊れ、ビットコインだけが無傷で残るような危機」で、そのうえで、BTCが100万ドル(約1億6,000万円)に到達する可能性についても「そうならない理由は見当たらない」と語っています。

番組では、同社が2026年4月に上場させた現物ビットコインETF「MSBT」にも話題が及び、ETF(上場投資信託)として同社史上最高の初日実績を記録したと同氏は明らかにしました。

一方、2030年にかけての市場見通しについては「突然急騰するJカーブ(急激な上昇曲線)は想定せず、参入者が教育を受けながら段階的に切り上がっていく」と述べ、緩やかな拡大が続くと予想しています。

ビットコイン市場拡大の条件と課題

「静かな危機」がBTCを動かす

危機が引き金になるとの見方についてオルデンバーグ氏は、モルガン・スタンレーに26年間在籍し、その大半を新興国市場での取引業務に携わってきた経験を踏まえて説明しています。

具体例として同氏は、ロシア・ウクライナ情勢の際に知人が銀行資産へアクセスできなくなった事例に触れ「信頼できる金融インフラが十分に整備されていない地域ではビットコイン需要が先行してきた」と振り返りました。

こうした経験を踏まえ、同氏は「コロナ禍や世界金融危機のような劇的なものではなく、ゆっくりと進行する危機かもしれない」と述べ、既存の金融システムへの信頼が揺らぐ局面でこそ分散型資産の価値が再認識されるとの見方を示しました。

あわせて同氏は、現在のデジタル資産開発が中央集権的な形で進んでいる点にも言及し「そこで何かが起きれば、分散化の議論に立ち返ることになるかもしれない」と付け加えています。

MSBTが記録した初日の快挙

足元の事業面では、MSBTは運用報酬14ベーシスポイント(0.14%)の低コスト設計で投入され、カストディ(資産保管)ではCoinbase(コインベース)と米銀行大手のBNYが起用されました。

同氏によると、BNYとETP(上場投資商品)のカストディを組んだ商品は市場で初めてで、G-SIB(グローバルなシステム上重要な銀行)が発行と保管の両方を担う体制を狙ったといいます。

販売面では、傘下のE*Trade(イートレード)を通じたビットコイン現物取引の展開も進めており、ETFと現物の両面で個人投資家向けサービスを拡充する方針です。

一方で商品化までの道のりについては、銀行持株会社としてFRB(米連邦準備制度理事会)の監督下にあるため、独立系のBlackRock(ブラックロック)と比べて規制上の制約が大きかったと同氏は振り返っています。

さらに、2020〜2021年に提携候補として選定していたベンダーの一部がその後消滅し、2024年に計画を白紙から作り直したことも同氏は明かしました。

普及の最大障壁は「教育」

こうした商品・販売面の拡充とあわせて、モルガン・スタンレーは顧客ポートフォリオの一部で0〜2%、より積極的な運用方針では2〜4%の仮想通貨(暗号資産)組み入れを推奨しています。

それでも現場のファイナンシャルアドバイザーによる採用は遅れており、同氏は同僚の言葉を引用しながら「普及を阻む最大の要因は100%教育だ」と述べました。

教育の中身として同氏が挙げるのは銘柄ごとの違いで、ビットコインとイーサリアム(ETH)ソラナ(SOL)などが「すべて同じ仮想通貨」と一括りに扱われている現状を課題とし、違いを伝え直す必要があると強調しています。

また同氏は、米証券取引委員会(SEC)が仮想通貨ETPにおける現物による発行・償還(インカインド方式)を承認して以降、自己管理していたBTCをETPへ移す動きが「予想以上に起きている」と語りました。

ETPを同社の資産管理(ウェルス)部門のプラットフォームへ移した顧客は、評価額の最大50%まで借り入れできる与信サービスを利用でき、不動産購入などの資金需要に充てる事例が出ていると同氏は説明しています。

資本規制改革でBTC参入容易に

こうしたサービスが広がる米国では、銀行の仮想通貨関連業務を制限してきた資本規制の見直しも進んでおり、FRBは2026年3月に銀行資本規制の改革案を公表しました。

この改革案では、これまで大手銀行の参入を阻んできた仮想通貨カストディの厳格な資本要件が再設計される見通しで、銀行によるBTC保管参入の障壁に変化が生じる可能性も報じられています。

オルデンバーグ氏も、銀行がBTCをバランスシートに保有する条件として資本規制上の負担軽減を挙げ、「銀行はビットコインが嫌いだから保有しないのではなく、資本効率の観点で扱いやすい資産を優先しているだけだ」と指摘しました。

そのうえで同氏は、ビットコイン・クレジット(BTC関連の信用商品)などより高度な商品も含めて「この先には長い道のりがある」と述べ、まだ初期段階にあるデジタル資産分野へ長期的に関与していく考えを示しました。

FRBの改革案は今後、パブリックコメント手続きなどを経て最終決定される見通しで、銀行によるBTC保有や関連サービスの拡大に向けた制度見直しが進められています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=160.54 円)

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Source:ポッドキャスト「Coin Stories」
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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