
この記事の要点
- 米下院でBTC戦略備蓄法案提出、政府保有分の20年売却禁止を明記
- 四半期ごとの保有証明を義務化、連邦レベルのBTC備蓄制度を具体化
連邦政府のBTC備蓄、20年保有を法制化へ
2026年6月8日、連邦政府が保有するビットコイン(BTC)に20年間の売却禁止を課す下院法案「米国準備金近代化法2026(H.R.8957)」の全文がウェブサイトで公開されました。
法案では財務省内に「戦略ビットコイン備蓄」を設置し、連邦政府が取得したビットコインについて売却や交換、競売、担保設定による処分を20年間禁止すると定めています。
長期保有を制度として義務づけるだけでなく、保有状況を四半期ごとに暗号技術で証明する「プルーフ・オブ・リザーブ(保有資産の証明)」の実施も求めており、政府保有分を外部から検証できる仕組みを導入する内容となっています。
条文にはこのほか、ビットコイン以外の没収資産の取り扱いや財政負担を伴わない取得方法、州政府が任意で参加できる制度なども盛り込まれており、備蓄制度の運用に関する具体的な規定も明記されています。
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BTC備蓄法案、保有ルールと監査を条文化
BTCは20年保有、処分は厳格に制限
法案の中核に据えられているのは20年間の保有規定で、戦略ビットコイン備蓄へ移されたビットコインについては取得経路を問わず、その期間中の処分を認めないと定められています。
対象となるのは刑事・民事の没収手続きを通じて政府が取得した「適格ビットコイン」であり、備蓄へ移管された時点から新たに20年間の保有期間が開始される仕組みとなっています。
その期間を経た後も、財務長官が議会に売却を勧告できるのは2年間で備蓄全体の10%以内に制限されており、大規模な放出による価格変動を抑える設計が組み込まれています。
保有量・秘密鍵を四半期で公開義務化
長期保有を求めるだけでなく、政府が管理するビットコインの実態を第三者が確認できる体制についても、法案は独立した章を設けて規定しています。
その中核となるのが四半期ごとに公表する暗号証明で、保有量や取引履歴、秘密鍵の管理状況をまとめた報告書を財務省の公式サイトで公開することが義務づけられています。
報告内容については暗号証明に精通した独立監査人に加え、米国会計検査院(GAO)長官による継続的な監視も実施されると定められています。
財政負担なし取得、州参加制度も規定
法案ではビットコインとそれ以外の仮想通貨(暗号資産)を別枠で管理すると定めており、没収によって取得したビットコイン以外の資産は「デジタル資産備蓄」として区分管理されます。
備蓄の拡大方法については、新たな借入や増税、赤字支出によるビットコイン取得を禁止したうえで、財政負担を伴わない資金確保策の検討を政府に求めています。
具体策として、財務省と商務省は法案成立から180日以内に、ビットコイン以外の備蓄資産の転換や連邦準備制度の余剰送金、金証書の再評価などを共同で調査するよう義務づけられています。
あわせて各州が保有するビットコインを財務省の分離口座へ預託できる任意参加制度も設けられており、個人や企業が適法に保有するビットコインの所有権は引き続き保護されると明記されています。
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官民でBTC制度化が加速、法案は審議段階
連邦レベルで戦略備蓄の制度設計が進められるなか、州レベルでも仮想通貨を公的資産として活用する動きが広がっており、インディアナ州議会は年金基金によるビットコインや仮想通貨ETFへの投資を認める法案を可決しています。
民間金融機関による受け入れも進んでおり、モルガン・スタンレーが米大手銀行として初めてビットコイン現物ETFに参入するなど、ビットコインを金融システムへ組み込む動きは官民の双方で広がっています。
一方でH.R.8957の立法手続きは始まったばかりで、20人超の共同提案者を集めているものの、議会での本格的な審議はこれからとなります。
現在は下院金融サービス委員会に付託されており、今後は委員会審議を経た後、下院本会議および上院での採決手続きへ進む見通しです。
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Source:下院法案H.R. 8957 / 米国議会ウェブサイト
サムネイル:AIによる生成画像






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