5月のビットコイン相場は、米国の現物ビットコインETFから大規模な資金流出が続く形で幕を閉じました。
米国の現物ビットコインETFは、5月後半に9営業日連続で純流出を記録しました。
報道によると、この期間の流出額は約28億ドルに達し、2024年1月に米国で現物ビットコインETFが上場して以降、最長の連続流出期間となっています。
さらに、5月27日には米現物ビットコインETF全体で約7.33億ドルの純流出が発生しました。
なかでもブラックロックのiShares Bitcoin Trust(IBIT)からは約5.28億ドルが流出し、同ファンドとして過去2番目規模の単日流出とされています。
こうした動きを見ると、「6月のビットコインは大きく下がるのでは」と不安に感じる人もいるでしょう。
一方で、ETFからの資金流出が続いた後に、ビットコインが短期的な底値を付けるケースもあります。
つまり、ETF流出は弱気材料である一方、それだけで6月相場を決めつけるのは危険です。
この記事では、5月のビットコインETF流出が何を意味するのか、6月に大きく下落する可能性と回復する可能性の両方を、初心者にもわかりやすく解説します。
- 5月後半、米現物ビットコインETFは9営業日連続で純流出を記録した
- 9営業日の流出額は約28億ドルに達したと報じられている
- IBITからも大規模な資金流出があり、機関投資家の慎重姿勢が意識された
- ETF流出はビットコイン価格の下落圧力になりやすい
- ただし、ETF流出がピークを迎えた後に反発する可能性もある
- 6月はETFフロー、米金利、ドル、地政学リスク、重要価格帯に注目したい
一言コメント
今回のビットコインETF流出は、単なる短期的なニュースではなく、6月相場を見るうえで重要な材料です。
現物ビットコインETFは、機関投資家や大口投資家がビットコインに資金を入れる主要なルートのひとつです。
そのETFから資金が抜けるということは、少なくとも短期的には、機関投資家がビットコインへのリスクを落としている可能性があります。
特に5月後半は、ETFの流出が連続し、ビットコイン価格も上値の重い展開となりました。
ブラックロックのIBITから大きな資金流出が出たことも、市場心理を冷やす要因になったと考えられます。
ただし、ETF流出だけを見て「6月は大暴落」と決めつけるのは早計です。
過去には、ETFや投資商品の資金流出が強まった局面が、短期的な売りのピークに近かったケースもあります。
売りたい投資家が一巡すれば、悪材料出尽くしで反発する可能性もあるためです。
そのため、6月のビットコイン相場を見るうえでは、「ETF流出が続くのか」「流出額が縮小するのか」「再び流入に転じるのか」が重要になります。
ETF流出が続けば、ビットコインは再び下値を試す可能性があります。
一方で、流出が止まり、ETFに資金が戻り始めれば、6月相場は回復方向に向かう可能性もあります。
初心者が注意したいのは、短期的なニュースだけで売買を決めないことです。
「ETF流出=暴落確定」でも、「下がったから必ず反発」でもありません。
ビットコインは値動きが大きいため、6月も大きな上下動を前提に、無理のない金額で向き合うことが大切です。
これからビットコインを始める場合は、いきなり大きな金額を入れるのではなく、国内の暗号資産取引所で少額から現物を購入し、価格変動に慣れる方法もあります。
5月のビットコインETFは大規模流出で終了
5月のビットコイン相場で最も注目された材料のひとつが、米国の現物ビットコインETFからの資金流出です。
現物ビットコインETFは、投資家が証券口座を通じてビットコインに投資できる金融商品です。
米国では2024年1月に現物ビットコインETFが上場し、ブラックロック、フィデリティ、ARKなどの大手運用会社の商品に資金が流入してきました。
ETFに資金が入ると、運用会社は裏付けとなるビットコインを取得するため、ビットコイン市場にとっては買い需要になりやすいと考えられます。
反対に、ETFから資金が流出すると、ビットコインへの需要が弱まっていると見られ、価格の下落圧力になることがあります。
5月後半は、このETFフローが大きく悪化しました。
米現物ビットコインETFは9営業日連続で純流出を記録し、その流出額は約28億ドルに達したと報じられています。
これは、米現物ビットコインETFが取引を開始して以降、最長の連続流出期間です。
ただし、これは「単日の過去最大流出」という意味ではありません。
今回の特徴は、1日だけ大きな流出があったことよりも、流出が複数営業日にわたって続いた点にあります。
そのため、5月のETF動向を表現する場合は、「過去最長の9営業日連続流出」や「大規模流出」と表現するのが正確です。
ブラックロックIBITからも大規模流出
今回のETF流出で特に注目されたのが、ブラックロックのiShares Bitcoin Trust(IBIT)からの大規模流出です。
IBITは、米国の現物ビットコインETFの中でも特に存在感が大きい商品です。
これまで強い資金流入を集め、ビットコイン相場を支える材料のひとつと見られてきました。
しかし、5月27日にはIBITから約5.28億ドルの純流出が発生しました。
同日の米現物ビットコインETF全体の純流出額は約7.33億ドルとされており、IBITの流出が市場全体の弱さを象徴する形になりました。
ただし、IBITの5月27日の流出額は過去最大ではなく、同ファンドとして過去2番目規模とされています。
そのため、「過去最大」と断定するよりも、「過去最大級」「大規模流出」と表現するほうが正確です。
IBITのような大型ETFから資金が抜けると、投資家心理には大きな影響があります。
これまで「機関投資家の買い」がビットコイン上昇の支えとされてきただけに、その資金が一時的にでも流出に転じると、相場の見方が慎重になりやすいためです。
なぜETFから資金が流出したのか
ビットコインETFから資金が流出した背景には、複数の要因が考えられます。
ひとつは、ビットコイン価格の上昇後に利益確定売りが出た可能性です。
ETFに投資している機関投資家や大口投資家は、相場環境に応じてポジションを調整することがあります。
ビットコイン価格が一定期間上昇した後、リスク資産全体に不安材料が出ると、ETFを通じてポジションを減らす動きが出やすくなります。
特に、米金利やドルの動き、地政学リスク、株式市場の不安定化などは、ビットコインのようなリスク資産に影響しやすい材料です。
また、5月後半はビットコイン価格が下落基調となり、投資家心理も悪化しました。
価格が下がる中でETFからの流出が続くと、「ETF売りが価格下落を呼び、価格下落がさらにETF流出を招く」という悪循環が意識されやすくなります。
ただし、ETF流出の理由をひとつに絞ることはできません。
利益確定、リスク資産からの資金退避、マクロ環境への警戒、ポジション調整など、複数の要因が重なったと見るのが自然です。
ETF流出はビットコイン価格にどう影響する?
ETFからの資金流出は、短期的にはビットコイン価格の下落圧力になりやすい材料です。
現物ビットコインETFは、投資家から資金が入ればビットコインの買い需要につながり、資金が抜ければ売り圧力になる可能性があります。
そのため、ETFフローは、ビットコインの需給を見るうえで重要な指標です。
特に、複数日にわたって連続流出が続く場合、市場では機関投資家の需要が弱まっていると受け止められます。
このような局面では、短期トレーダーも売り目線になりやすく、相場の下落が加速することがあります。
一方で、ETF流出が必ず大暴落につながるわけではありません。
流出が一時的な利益確定やポジション調整であれば、売りが一巡した後に相場が反発する可能性もあります。
つまり、重要なのは「流出した」という事実だけではなく、流出が続くのか、縮小するのか、再び流入に戻るのかです。
6月は大暴落するのか
6月のビットコイン相場で大きな下落に注意すべきシナリオは、ETF流出が続き、重要な価格帯を下抜けるケースです。
5月後半のようにETFから大きな資金流出が続く場合、ビットコイン価格は上値が重くなりやすくなります。
さらに、価格が重要なサポートラインを割り込むと、短期筋の損切りやレバレッジポジションの清算が重なり、下落が加速する可能性があります。
特に注意したいのは、以下のような展開です。
- ETFからの純流出が6月も続く
- IBITなど大型ETFの流出が止まらない
- ビットコイン価格が重要なサポートを下抜ける
- 米金利やドル高が再び強まる
- 地政学リスクや株式市場の不安定化が続く
- デリバティブ市場でロング清算が増える
このような条件が重なると、6月のビットコインは大きく下落する可能性があります。
ただし、大暴落を前提にするのではなく、どの材料が実際に起きているのかを確認することが重要です。
6月に回復する可能性もある
一方で、6月のビットコイン相場が回復に向かう可能性もあります。
そのカギになるのは、ETF流出の一巡です。
5月後半に大きな流出が出たことで、短期的に売りたい投資家のポジション調整が進んだ可能性があります。
もし6月に入ってETF流出額が縮小し、再び純流入に転じれば、市場心理は改善しやすくなります。
特にIBITのような大型ETFに資金が戻れば、「機関投資家の需要が戻った」と受け止められ、ビットコイン価格の反発材料になる可能性があります。
また、過去には投資商品の資金流出が強まった局面が、短期的な底値圏と重なることもありました。
ETF流出は弱気材料ですが、流出がピークアウトすれば、悪材料出尽くしとして買い戻しが入りやすくなる場合もあります。
6月に回復するシナリオでは、以下のポイントが重要になります。
- ETFの純流出が縮小する
- ETFフローが純流入に転じる
- ビットコイン価格が重要なサポートを維持する
- 米金利やドル高への警戒感が和らぐ
- 株式市場などリスク資産全体が落ち着く
- デリバティブ市場の過度なロングが整理される
このような条件がそろえば、6月のビットコインは大暴落ではなく、反発やレンジ回復に向かう可能性もあります。
大暴落と回復を分けるポイント
6月のビットコイン相場を見るうえでは、ETFフローだけでなく、複数の材料をあわせて確認することが大切です。
以下の表で、下落シナリオと回復シナリオを整理します。

ETF流出は非常に重要な材料ですが、それだけで相場の方向を完全に決めることはできません。
ビットコインは、ETF需給、マクロ環境、デリバティブ市場、投資家心理が重なって動くため、複数の材料を見ながら判断する必要があります。
初心者が6月相場で注意したいこと
初心者が6月のビットコイン相場で注意したいのは、短期ニュースに振り回されすぎないことです。
「ETF流出で大暴落する」という見方もあれば、「売りが一巡して回復する」という見方もあります。
どちらも可能性はありますが、どちらか一方を決め打ちして大きな金額を投資するのはリスクが高いです。
特に、ビットコインは1日で大きく価格が動くことがあります。
ETF流出や米金利、ドル、地政学リスクなどのニュースが出るたびに売買すると、高値で買って安値で売ることになりかねません。
初心者は、以下の点を意識するとよいでしょう。
- 一度に大きな金額を入れない
- 短期の暴落予想だけで売買しない
- ETFフローが数日単位で改善しているか確認する
- 価格が大きく動いたときほど冷静に見る
- 現物で少額から始め、レバレッジ取引は避ける
- 余剰資金の範囲で投資する
ETF流出が不安な局面では、無理に買う必要はありません。
一方で、長期的にビットコインに関心がある人は、相場が不安定な時期こそ、少額で分散しながら購入する方法もあります。
ビットコインETF流出は長期的にはどう見るべきか
5月のETF流出は短期的には弱気材料ですが、長期的なビットコイン市場の成長が終わったことを意味するわけではありません。
現物ビットコインETFは、機関投資家がビットコインへアクセスするための重要なインフラです。
短期的には資金流出が起きても、ETFという仕組み自体がなくなるわけではありません。
むしろ、ETFフローは今後もビットコイン相場を見るうえで重要な指標になり続けるでしょう。
資金が流入すれば上昇材料になりやすく、流出すれば下落材料になりやすい。
その意味で、ビットコイン相場は以前よりも、機関投資家の資金の動きに左右されやすくなっているといえます。
長期投資家にとって重要なのは、短期的なETF流出だけでなく、ビットコインの需給、半減期後の供給環境、企業や金融機関の採用、規制動向などを総合的に見ることです。
これからビットコインを始めるなら
ETF流出のニュースをきっかけに、ビットコイン投資に関心を持つ人もいるかもしれません。
ただし、ビットコインは値動きが大きい資産です。
ETF流出が続く局面では、短期的に大きく下落する可能性もあります。
これからビットコインを始める場合は、いきなり大きな金額を投資するのではなく、まずは国内の暗号資産取引所で少額から現物購入する方法を検討するとよいでしょう。
現物であれば、レバレッジ取引のように強制清算されるリスクはありません。
もちろん、現物でも価格下落によって損失が出る可能性はあります。
それでも、初心者がビットコインの値動きに慣れるには、少額の現物取引から始めるほうが現実的です。
【詳細比較】国内主要仮想通貨取引所5社
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よくある質問
ビットコインETFから資金が流出すると、必ずビットコインは下がりますか?
必ず下がるわけではありません。
ETF流出は短期的には売り圧力になりやすい材料ですが、流出が一時的な利益確定やポジション調整であれば、売りが一巡した後に反発する可能性もあります。
5月のETF流出はどれくらい大きかったのですか?
米現物ビットコインETFは、5月後半に9営業日連続で純流出を記録し、約28億ドルが流出したと報じられています。
これは、2024年1月に米現物ビットコインETFが上場して以降、最長の連続流出期間とされています。
IBITの流出は過去最大だったのですか?
5月27日のIBITの流出額は約5.28億ドルとされ、同ファンドとして過去2番目規模の単日流出と報じられています。
そのため、「過去最大」と断定するよりも、「過去最大級の流出」または「大規模流出」と表現するほうが安全です。
6月のビットコインは大暴落しますか?
大暴落するとは断定できません。
ETF流出が続き、重要な価格帯を下抜ければ下落が加速する可能性はあります。
一方で、ETF流出が止まり、再び純流入に転じれば、6月相場が回復する可能性もあります。
ETF流出で初心者はビットコインを買わないほうがいいですか?
不安が大きい場合は、無理に買う必要はありません。
ただし、長期的にビットコインに関心がある場合は、国内取引所で少額から現物を購入し、価格変動に慣れる方法もあります。
初心者はETFとビットコイン現物のどちらを見ればよいですか?
ビットコイン価格を見るうえでは、ETFフローも重要な参考材料です。
ただし、ETFフローだけでなく、ビットコイン価格、米金利、ドル、株式市場、デリバティブ市場の動きもあわせて確認することが大切です。
まとめ
5月のビットコイン相場は、米現物ビットコインETFからの大規模な資金流出で幕を閉じました。
5月後半には、米現物ビットコインETFが9営業日連続で純流出となり、約28億ドルが流出したと報じられています。
これは、米現物ビットコインETFが上場して以降、最長の連続流出期間です。
さらに、ブラックロックのIBITからも大規模な資金流出があり、機関投資家の慎重姿勢が意識されました。
ただし、5月27日のIBIT流出は過去最大ではなく、過去2番目規模の単日流出とされています。
ETF流出は、短期的にはビットコイン価格の下落圧力になりやすい材料です。
6月も流出が続き、重要なサポートを下抜ける場合は、大きな下落に注意が必要です。
一方で、ETF流出がピークアウトし、再び純流入に転じれば、6月相場が回復に向かう可能性もあります。
そのため、「ETF流出=大暴落確定」と決めつけるのではなく、資金フローの変化を確認することが重要です。
初心者は、短期的なニュースだけで売買を決めず、ETFフロー、ビットコイン価格、米金利、ドル、株式市場の動きをあわせて見るようにしましょう。
これからビットコインを始める場合は、まず国内の暗号資産取引所で少額から現物購入し、価格変動に慣れる方法もあります。
出典・参考
- CoinDesk:Bitcoin ETF Outflows Reach Record Nine-Day Streak as Investors Pull $2.8 Billion
- CoinDesk:BlackRock’s Bitcoin ETF Sheds $528 Million, the Second-Largest Daily Outflow on Record
- Farside Investors:Bitcoin ETF Flow
- SoSoValue:U.S. Spot Bitcoin ETF Data
The post ビットコインETF、過去最長の9営業日連続流出。6月相場は大幅下落か回復か。 first appeared on CoinChoice(コインチョイス).

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