
この記事の要点
- リップルCLOがCLARITY法案支持、数百兆円市場解放に言及
- 15対9で上院銀行委通過、本会議は60票確保が次の関門
アルデロティ氏、CLARITY支持を表明
米Ripple(リップル)CLOのスチュアート・アルデロティ氏は2026年5月20日、X(旧Twitter)上で、米国の仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」が成立すれば数兆ドル(数百兆円)規模の仮想通貨経済が解放されるとの見解を示しました。
同氏は「同法は、数兆ドル規模の仮想通貨経済に参加する一般の米国民に明確なルールを提供するためのものだ」と述べ、すでに6,700万人の米国民が仮想通貨を保有している現状を踏まえ、法的基準の不透明さが機関投資家の本格参入を妨げてきたとの認識を示しています。
The Clarity Act isn't about protecting an industry. It's about protecting everyday Americans who deserve clear rules when they participate in the multi-trillion dollar crypto economy.
67 million Americans already hold crypto. The data is in. It's time.
See how many holders are… https://t.co/BmQeBJBJgr
— Stuart Alderoty (@s_alderoty) May 20, 2026
CLARITY法案は、業界を守るための法案ではありません。数兆ドル規模に拡大した仮想通貨市場に参加する、すべてのアメリカ人が明確なルールのもとで安心して利用できる環境を整えるためのものです。
すでに6,700万人のアメリカ人が暗号資産を保有しています。データは示されています。今こそ行動すべき時です。
CLARITY法案は、米国で長年続いてきた「執行による規制」からの転換を目指す包括的な市場構造法案であり、仮想通貨市場を連邦法ベースで整理する初の本格的な枠組みとして議論が進められています。
上院銀行委員会では共和党議員全員が法案に賛成したほか、エリザベス・ウォーレン議員の反対にもかかわらず民主党からも2名が支持に回っており、仮想通貨市場構造法案としては初めて超党派の支持が鮮明になりました。
法案が成立した場合、仮想通貨(暗号資産)ごとの規制管轄が法的に整理されることで、SEC(米証券取引委員会)とCFTC(米商品先物取引委員会)の解釈対立による不透明感が後退し、機関投資家が運用判断を行う際の制度基盤整備が進む見通しです。
「1933年証券法級」a16z幹部
15対9可決、機関資金の流入余地
執行頼みの規制から法律ベースへ転換
米国では2017年以降、仮想通貨の規制管轄が法律で確定しておらず、規制当局による執行措置を通じてルールが事後的に形成される「執行による規制」の状況が続いてきました。
CLARITY法案はこうした状況を転換するための包括的な市場構造法案であり、どの仮想通貨資産がSECとCFTCのいずれの管轄に属するのかを資産ごとに整理し、事業者や投資家が事前に判断基準を持てる法的枠組みの整備が進められています。
また、法整備の動きと並行してSECとCFTCは2026年3月に、5つのトークン分類体系を共同で公表しており、XRPを含む銘柄はデジタルコモディティ(デジタル商品)に区分される方向性が示されています。
CLARITY法案が成立すれば、これらの分類基準が連邦法上で裏付けられることになり、執行措置や政権交代によって規制解釈が変動する不透明感の後退につながるとみられています。
「XRPに最大80億ドル」スタンチャ試算
こうした法的明確化への期待を背景に、英スタンダードチャータードのアナリストは、CLARITY法案が成立した場合に流入する機関資金の規模について、XRP(エックスアールピー)を対象とした具体的な見通しを示しています。
同行は、XRP関連の上場投資信託(ETF)だけで2026年末までに40億〜80億ドル(約6,350億〜1兆2,700億円)の追加流入が見込まれると試算しています。
これはXRPのみを対象とした試算であり、市場全体ではさらに大規模な資金流入を見込む見方も出る中、アルデロティ氏が言及した「数兆ドル規模の仮想通貨経済」も、こうした機関投資家資金の本格流入を見据えた発言として受け止められています。
XRP関連ETFは2025年11月の上場以降、累計流入額が約15億ドル(約2,400億円)に達しているものの、機関投資家による本格的な配分は法的明確性の確立を待つ動きが続いていると指摘されています。
民主党2名が賛同、60票確保が次の関門
今回の15対9での委員会可決は、包括的な仮想通貨市場構造法案が上院銀行委員会で超党派の支持を得て委員会通過した、米国議会では初めての事例となりました。
共和党側13人全員に加えて、民主党からはアリゾナ州のルベン・ガレゴ議員とメリーランド州のアンジェラ・アルソブルックス議員の2名が賛成票を投じました。
ただしアルソブルックス議員は「委員会段階での賛成が本会議での最終的な支持を意味するものではない」とも述べており、民主党内ではなお意見集約が続いています。
法案成立には、上院本会議でフィリバスター(議事妨害)を回避するための60票確保が必要となり、共和党だけでは届かないため、なお複数の民主党議員の賛成を取り付ける必要があります。
加えて、上院銀行委員会版と上院農業委員会版の法案調整や、2025年7月に下院で可決された関連法案との整合性確認、大統領署名までの工程が残されています。
上院銀行委、15対9で可決
「逃せば2030年」CLARITY成立の好機
リップルのブラッド・ガーリングハウスCEOは、2026年11月の中間選挙に向けた選挙活動シーズンに入る前に議会が行動しなければ、法案の成立確率は大きく下がると警告しています。
シンシア・ルミス上院議員とバーニー・モレノ上院議員も同様に、2026年中に法案が成立しなければ、次の本格的な立法機会は2030年まで訪れない可能性があると指摘してきました。
こうした時間的制約もある中、ホワイトハウスは7月4日(米独立記念日)までの大統領署名を目標として掲げており、6月から7月にかけて予定される上院本会議採決や委員会間で進む法案統合作業の行方に、機関投資家の関心が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.89 円)
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Source:スチュアート・アルデロティ氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像







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