
この記事の要点
- KDDIとコインチェックが業務提携し、合弁会社を設立
- au PAY約3,967万人基盤に暗号資産機能統合を推進
コインチェックとKDDI、合弁会社設立へ
国内大手の暗号資産取引所Coincheck(コインチェック)は2026年5月12日、KDDI株式会社と業務提携契約を締結したと発表しました。
あわせて、KDDI・auフィナンシャルホールディングス・コインチェックの3社で、暗号資産ウォレット事業を推進する新会社「au Coincheck Digital Assets株式会社」を組成しました。
資本面ではKDDIが第三者割当でコインチェックの親会社Coincheck Group N.V.に約102億円を拠出し、発行済株式総数の14.9%を取得します。
新会社はau PAY内のミニアプリを通じてノンカストディアル型ウォレットを提供する方針で、約3,967万人のau PAY会員が暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインを普段利用する決済アプリ上から利用できる環境整備を進めています。
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au経済圏に組み込まれる暗号資産
ステーブルコイン規制とノンカスト需要
今回の提携では、au PAY内で提供するウォレット機能として「ノンカストディアル型」の採用を進める方針が示されています。
コインチェックは、ステーブルコイン関連の規制整備や市場拡大を背景に、自分で資産を管理する「ノンカストディアル型ウォレット」の需要が高まっていると説明しています。
従来のノンカストディアルウォレットは、初期設定や取引所からの送金など利用開始までの工程が多く、暗号資産に慣れていないユーザーには利用ハードルが高いとされてきました。
新会社はこれらの工程をau PAY内のミニアプリに集約し、ウォレット作成から日常利用までを一つのアプリ内で完結できるサービス設計を進める方針です。
通信・金融・暗号資産、3社の役割分担
KDDIは通信事業に加え、会員数約3,967万人のスマホ決済サービス「au PAY」を展開しており、国内でも大規模な決済ユーザー基盤を保有しています。
一方、コインチェックは7年連続でアプリダウンロード数国内No.1を記録する暗号資産取引サービス「Coincheck」を運営しており、国内最大級の暗号資産ユーザー基盤を持っています。
3社は今後、auじぶん銀行やPontaポイントなどau関連サービスとの連携拡大を進めながら、決済とデジタル資産を組み合わせたサービス展開を強化するとしています。
出資の枠組みと新会社の体制
資本提携の枠組みでは、Coincheck Group N.V.が第三者割当の形で新規発行する普通株式2,853万6,516株を、KDDIが1株あたり2.28ドルで引き受けます。
拠出総額は6,506万3,256.48ドル(約102億円)で、2026年6月のクロージングが予定されています。
本資本参加後もCoincheck Group N.V.は引き続きマネックスグループの連結子会社にとどまり、米NASDAQへの上場を維持します。
一方、新会社の代表取締役社長には笠井道彦氏が就任しており、出資比率はKDDIが50.1%、コインチェックが40.0%、auフィナンシャルホールディングスが9.9%となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 新会社名 | au Coincheck Digital Assets株式会社 |
| 代表者 | 笠井 道彦 |
| 資本金 | 1億円 |
| 出資比率 | KDDI 50.1% / コインチェック 40.0% / auフィナンシャルHD 9.9% |
| 組成時期 | 2025年12月 |
| 事業概要 | ノンカストディアルウォレットおよびデジタル金融関連サービスの企画・開発・運営 |
提携で変わるau PAY会員の暗号資産体験
最初の取り組みとして、両社は提携に伴い、au関連サービス経由でCoincheck口座を開設したユーザー向けのキャンペーンを近日中に実施する予定です。
ノンカストディアル型ウォレットがau PAY内で提供されれば、これまで暗号資産に触れてこなかったユーザーでも、普段利用する決済アプリ上でデジタル資産を扱いやすくなるとみられています。
コインチェックは、暗号資産やステーブルコインを日常サービスの中で自然に利用できる仕組みづくりを進めると説明しています。
暗号資産ETF「早ければ来年にも」
メルカリ・セゾンに続く3件目の提携
コインチェックにとって、大型提携の発表は今回が初めてではありません。
2025年8月5日にはメルカリ子会社のメルコインと業務提携契約を締結し、メルカリアプリ内でCoincheckの新規口座開設と取引が可能となる連携の検討を開始しました。
2026年4月20日には会員約3,300万人を抱えるクレディセゾンとも業務提携を発表し、決済と暗号資産サービスの融合を含む4分野で協業を進める方針です。
今回のKDDIとの提携はその3件目にあたり、au PAY会員数約3,967万人を背景に、決済アプリ利用者と暗号資産サービスを直接接続する大規模連携となっています。
国内の暗号資産口座数は2026年2月末時点で1,403万口座にとどまっており、決済・通信・カードなど大規模会員基盤を持つ企業との連携を通じて、暗号資産サービスを一般利用へ広げる動きが加速しています。
今回のKDDIとの提携では、au PAY利用者が決済アプリ経由で暗号資産サービスを利用できる新たな接続モデルに注目が集まっています。
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Source:コインチェック公式発表/KDDI公式発表
サムネイル:AIによる生成画像







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