
PayPal・NCA調査が示す仮想通貨決済の米国浸透度
米決済大手PayPal(ペイパル)とNCA(全米仮想通貨協会)は2026年1月27日、合同で実施した最新の調査レポートを公表し、米国の実店舗およびオンライン店舗において、約4割の小売業者が仮想通貨支払いを導入していることを明らかにしました。
本調査はPayPal・NCAの委託を受け、調査会社Harris Pollが2025年10月21日から27日にかけて実施したもので、米国の多様な業種における決済戦略担当者619名の回答を集計しています。
同調査によると、仮想通貨(暗号資産)支払いに関する顧客からの問い合わせを受けたと回答した事業者は全体の約88%に達しています。
さらに、調査参加者の約84%は、今後5年以内に仮想通貨決済が一般的な支払い方法になると回答しました。
また、すでに仮想通貨決済を受け入れている小売業者の中には、仮想通貨決済が売上全体の約26%を占めていると回答した事業者が含まれていると報告されています。
これらの結果について、PayPalの仮想通貨事業を統括するメイ・ザバネ氏は「仮想通貨による支払いが日常的な商取引の領域へと移行しつつある」と述べており、顧客からの要請を背景に、仮想通貨決済が実用段階に入りつつあるとの認識を示しています。
仮想通貨カード決済「年間180億ドル」
米国小売業界に広がる仮想通貨決済の採用動向
顧客要望が後押しする仮想通貨決済の導入
調査対象となった事業者のうち、39%がすでに仮想通貨支払いを導入していると回答しており、導入の背景として顧客からの要望が挙げられています。
実際に、約88%の事業者が仮想通貨決済に関する問い合わせを顧客から受けていると回答しており、消費者側の関心の高さが数値として示されています。
企業規模別に見ると、年商5億ドル(約760億円)を超える大企業では約50%がすでに仮想通貨支払いを提供していると回答しており、中小企業と比較して導入率が相対的に高い傾向が確認されています。
仮想通貨決済導入後の売上動向と課題
仮想通貨決済を受け入れている事業者の間では、導入後の取引動向に変化が生じたと報告されています。
調査回答者の約72%は「過去1年間において仮想通貨による売上が増加した」と回答しており、仮想通貨決済が一定規模で利用されている実態が示されました。
一方で、仮想通貨決済をまだ導入していない事業者からは、決済手段としての簡便さや使いやすさが、普及に向けた課題として挙げられています。
ただし、約90%の事業者は、従来のクレジットカード決済と同程度の利便性が確保されれば、仮想通貨支払いの導入を検討すると回答しており、決済インフラの整備が今後の普及において重要な要素になるとの見方が示されています。
消費者属性から見た仮想通貨決済需要
また、消費者属性別では、若年層を中心に仮想通貨決済への関心が相対的に高い傾向が確認されています。
調査によると、ミレニアル世代の約77%、Z世代の約73%が仮想通貨による支払いに関心を示しており、若年層を中心に需要が高いことが示されました。
また、業種別では、ホスピタリティ・旅行、デジタル商品・ゲーム、ラグジュアリー・小売といった分野で、仮想通貨決済に対する顧客の関心が相対的に高いことが明らかになっています。
デジタルサービスや高付加価値商品を扱う業種においては、仮想通貨決済が支払い手段の一つとして認識され始めていることが示されています。
日常取引における仮想通貨決済の役割
調査の総括として、PayPalとNCAは、仮想通貨決済が日常的な商取引の中で一定の役割を担い始めているとの認識を示しました。
今後については、決済インフラの改善や顧客体験の向上が、仮想通貨決済の普及において重要な要素になるとしています。
今回の調査結果は、仮想通貨が実際の支払い手段として受け入れられつつある現状を示しており、米国市場における決済分野の動向を示すものとなっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=152.73 円)
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Source:PayPal・NCA調査
サムネイル:AIによる生成画像







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