
Visa、法人向けステーブルコイン事業支援を開始
米決済大手Visaは2025年12月15日、法人向けステーブルコイン事業支援プログラム「ステーブルコイン・アドバイザリー・プラクティス」の提供を開始したと発表しました。
発表によると、今回の支援プログラムはVisaの専門組織であるVISAコンサルティング&アナリティクス(VCA)が銀行やフィンテック企業、加盟店などに戦略から実装までの支援を提供します。
Visaはステーブルコイン分野での知見を積み重ねており、2023年には米ドル連動型ステーブルコイン「USDコイン(USDC)」を用いた決済プログラムを試験的に運用しています。
さらに、こうした実証的な取り組みにとどまらず、40か国以上で130以上にわたるステーブルコイン連動型カード発行事業を展開してきました。
これらのグローバル規模での実績を背景に、Visaは今回のステーブルコイン事業支援を、近代化が進むグローバル決済分野におけるリーダーシップの一環と位置づけています。
USDC対応の決済網を拡大
VCAが提供するステーブルコイン包括支援
発表によると、VCAは新しいプログラムを通じて、ステーブルコイン関連の教育や市場動向分析、戦略策定、技術支援などを提供します。
同社は、コンサルタントや製品エキスパートなどの専門家からなるグローバルネットワークを活用し、各企業の導入段階に応じたステーブルコイン支援を行うとしています。
VCAのグローバル責任者であるカール・ルッツスタイン氏は「顧客がVisaやVCAに助言を求めるのは、決済分野の内外における変化を乗り切る力が我々にあるからです」と述べ、サービスの信頼性を強調しました。
また同氏は「決済分野がかつてない速さで進化するなか、顧客が機敏性や競争力を保てるよう支援できることを誇りに思います」とコメントしています。
ステーブルコイン決済インフラを大幅拡張
規制整備と市場成長で進むステーブルコイン普及
シティグループの調査によると、2025年のステーブルコイン発行額は約2,800億ドル(約43.3兆円)に達しています。
同調査では、直近6か月間の市場拡大や米国内外で相次ぐプロジェクト発表を背景に、2030年のステーブルコイン発行額が1.9兆ドル~4.0兆ドル(約290兆円~約620兆円)に達すると予測しています。
こうした発行額の拡大予測に加え、規制環境の整備や実運用を支えるインフラの成熟が進んでいることを受け、Visaは今回の支援サービスを提供するとしています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.60 円)
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Source:VISA公式発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用







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