ポリゴン、決済特化の大型アップグレード「Rio」をメインネット実装

Polygonが決済特化の大型アップグレード「Rio」を実装

レイヤー1ブロックチェーンのポリゴン(Polygon)PoSネットワークを開発するポリゴンラボ(Polygon Labs)が、決済に特化した大型アップグレード「Rio(リオ)」のメインネット実装を10月8日に発表した。

「Rio」は、ポリゴンを高速化し、ノード運用コストを削減し、リオーグ(reorg:チェーンの巻き戻し)のリスクを排除することでほぼ即座のファイナリティを実現するアップグレードだ。これによりポリゴンは、グローバルな決済ネットワークとしての地位を強化するという。

同アップグレードでは、新しいブロック生成モデル「VEBloP(Validator-Elected Block Producer:バリデーター選出ブロックプロデューサー)」が導入され、ネットワークのスループットが毎秒約5000トランザクション(TPS)に達する。従来の多数のバリデーターが各スパンでブロックを生成する方式から、バリデーターがより長いスパンでブロックを生成する少数のバリデータープールを選出する方式に変更された。これによりブロック生成が高速化され、ブロック時間が短縮され、リオーグが事実上排除されるとのことだ。

また「Rio」では、ウィットネスベースのステートレスブロック検証(PIP-72)が実装された。これによりノードはブロックチェーンの状態全体を保存することなく新しいブロックを検証できるようになり、ストレージの肥大化を大幅に削減し、ノードの同期時間を短縮し、参加に必要なハードウェア要件を低減するという。ポリゴンは、この技術をメインネットで稼働させる最初のブロックチェーンの一つとなる。

さらに新しい経済モデル(PIP-65)が導入され、選出されたブロックプロデューサーだけでなく全てのバリデーターが公平に手数料を得られるようになった。トランザクション手数料(MEV収益を含む)は、ブロック提案者と広範なバリデーターセットの間で再分配される。これによりライトウェイトノードを運用するバリデーターでも、高性能なハードウェアを必要とせずにネットワークの報酬に完全に参加できるとのことだ。

なお同アップグレードは、数万TPSを目標とするポリゴンの長期的なスケーリングビジョンである「ギガガス(gigagas)」に向けた重要なステップとなる。以前のアップグレードである「Bhilai」ハードフォークと「Heimdall」アップグレードでは、メインネットで約1000TPSを達成しており、「Rio」はこれをさらに進めるものだ。 

参考:ポリゴンブログ
画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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