
ペルー初の認可済み暗号資産取引プラットフォーム
ペルー最大手の商業銀行であるBanco de Crédito del Perú(BCP)が、同国初の認可済み暗号資産取引プラットフォーム「Criptococos(クリプトココス)」を立ち上げたことが明らかになりました。
Banco de Crédito del Perú(BCP)は、1889年に設立されたペルーの最大手銀行であり、公式サイトには記事執筆時点で「375の代理店、1,800以上のATM、5,600以上のBCPエージェント(提携店舗型拠点)を有している」とも記載されています。
Criptococos(クリプトココス)は、BCPが暗号資産カストディ企業BitGo(ビットゴー)との提携を通じて新たに立ち上げた”ペルー初の認可済み暗号資産取引プラットフォーム”であり、ペルーの監督機関であるペルー銀行保険年金基金監督庁(SBS)によって正式に承認されたパイロットプログラムという点でも注目されています。
初期段階では「BTC・USDCの売買機能」を提供
Criptococosの公式サイトやBitGoの公式発表によると、Criptococosは最初のサービス段階でビットコイン(BTC)とUSDコイン(USDC)の売買サービスを提供すると報告されています。
BTC・USDCの取引は外部プラットフォームとの送金を伴わないクローズド環境で行われるとのことで、マネーロンダリング対策(AML)やテロ資金供与防止(CFT)にも完全準拠した方法でサービスが提供されると説明されています。
なお、現在はCriptococosの公式サイトで事前登録受付が開始されており、サービス開始後は限定ユーザーを対象として試験的にサービス提供を開始、その後は段階的に「対象顧客の拡大」や「対応資産の拡充」が実施されていく予定です。
また、Criptococosの暗号資産は盗難・損失・破損に対して最大2億5,000万ドル(約382億円)の保険補償が付いた「BitGo」のカストディ(保管)サービスで管理されるため、BCPと顧客の双方が安心してサービスを提供・利用できる仕組みになっています。
ペルーの仮想通貨採用拡大に注目
Criptococosの立ち上げは「ペルー国内における暗号資産の制度化」と「銀行主導によるデジタル資産の統合」を象徴するものとして注目されています。
仮想通貨の採用は過去数年間で順調に拡大してきていますが、Criptococosのような銀行主導サービスは暗号資産をより主流の金融サービスへと引き上げる可能性があると期待されています。
また、ペルーでは過去のインフレ経験や経済の不安定さを背景として暗号資産の利用が拡大しているとも伝えられているため、国内最大手の銀行が暗号資産市場に正式参入したことによって、今後は暗号資産の信頼性が高まり、普及がさらに進む可能性もあると期待されています。
BCPの暗号資産・ブロックチェーン部門責任者であるLenin Tarrillo氏は、Criptococosの立ち上げについて次のようにコメントしています。
Criptococosは、デジタル資産と新興フィンテックを探求するBCPの取り組みの一環です。ペルーの金融システムが提供する信頼性のあるセキュリティを維持しつつ、モダンなデジタル資産の世界を顧客に届けたいと考えています。
Criptococosが初期段階で取り扱う仮想通貨はBTC・USDCに限られているものの、将来的には他のアルトコインも取り扱う方針が語られるため、今後の続報などにも注目です。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=152.87円)
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source:BitGo発表
サムネイル:AIによる生成画像





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