
シティ、BTCとETHの2025年末予測を見直し
米大手銀行シティグループは2025年10月2日、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の価格予測を見直したことが明らかになりました。
ロイターの報道によると、シティはビットコインの2025年末予想を従来の13万5,000ドルから13万3,000ドル(約1,960万円)に下方修正し、イーサリアムを4,500ドル(約66万円)に上方修正しています。
シティが示したビットコインの目標水準は、記事執筆時点の価格約12万ドルからおよそ12%上昇した水準に相当します。
さらにシティは、2026年末までにビットコインが約18万8,000ドル(約2,770万円)、イーサリアムが約5,440ドル(約80万円)に達すると予測していると伝えられています。
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ビットコイン下方修正の背景と根拠
シティが2025年末のビットコイン予測を下方修正した背景には、為替・商品市場の変動や、投資資金がビットコインから利回りの得られるイーサリアムへシフトしている動きが挙げられています。
ロイターによると、シティはドル高基調や金価格の下落を指摘しつつ、ビットコインが「デジタルゴールド」としての役割を維持する一方で、短期的な投資資金の流入が鈍化する可能性を示唆しました。
それでも同社は、ビットコイン=デジタルゴールドという位置付けが不変であり、今後も追加資金の流入を引きつけるとの見解を示したとしています。
イーサリアム予測上方修正と投資家行動
一方、イーサリアムについては、2025年夏以降の価格急伸が投資家の購買意欲を後押ししており、BTCとは対照的に上方修正が示されました。
特に機関投資家や財務アドバイザーによる買いが強まっており、ETFやデジタル資産部門を通じた資金流入が今後も継続すると見込まれています。
シティは、年末にかけて仮想通貨ETFや自社デジタル資産部門からの資金流入が続くことで、イーサリアムの価格が2025年末にかけて緩やかに上昇すると予想しています。
シナリオ別に見るビットコイン価格の上昇と下落幅
シティの基本シナリオでは、年末までにビットコイン市場へ計75億ドル(約1.1兆円)の資金が流入すると想定していると伝えられています。
強気シナリオでは、株式市場の上昇や需要拡大が追い風となり、ビットコイン価格がさらに上振れする可能性があるとの見解です。
一方で弱気シナリオでは、景気後退などマクロ環境が悪化した場合にビットコイン価格が8万3,000ドル(約1,220万円)まで下落する可能性を示唆したと報じられています。
ビットコインとイーサリアムはいずれも現在のユーザー活動量を基にした想定価格を上回って推移しており、シティは「価格維持には投資家需要の継続が不可欠だ」との見解を示しています。
10月からアルトコイン市場が強気転換へ
シティとJPモルガンが描く仮想通貨市場の行方
JPモルガン「BTC16万5,000ドル到達の可能性」
こうしたシティグループの予測修正が伝えられる中で、JPモルガンもビットコインに関して強気の見解を示しました。
The Blockの報道によると、JPモルガンの調査チームは、金よりもビットコインが割安に取引されていると指摘し、2025年末までにBTCが16万5,000ドル(約2,430万円)に達する可能性があると分析しています。
また、法定通貨の価値下落に備える「デベースメント・トレード(通貨価値希薄化取引)」が拡大していることや、2024年末以降に個人投資家がビットコインや金のETFに積極的に資金を投じている点も、同社が強気見通しを示す理由として挙げられています。
過去最高値圏で意識される資金流入効果
JPモルガンの予測は、記事執筆時点のビットコイン価格約12万ドルを大きく上回っており、大手銀行の強気予測が投資家心理を後押ししています。
特に、過去最高値圏で推移するビットコイン市場においては、資金流入が持続する限り高値更新の可能性が意識されやすい状況です。
今回のシティとJPモルガンによる分析は、ビットコインとイーサリアムが依然として伝統的な資産に比べて魅力的な投資対象であることを示しており、2025年末から2026年にかけての市場動向に一層の注目が集まっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.29 円)
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Source:ロイター報道
サムネイル:AIによる生成画像






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