
Trust Wallet、Web3成長支援プログラムを発表
セルフカストディ型仮想通貨ウォレット「Trust Wallet(トラストウォレット)」は2025年9月25日、Web3プロジェクト向けの新アクセラレータープログラム「Trust Moon(トラスト・ムーン)」を発表しました。
また、本プログラムはBinance(バイナンス)、YZi Labs(ワイズ・ラボズ)、BNBチェーン、Polygon(ポリゴン)、MoonPay、AWSなど複数の主要パートナー企業の支援を受けていることも明らかにしました。
発表によると、Trust Moonは資金調達やユーザー基盤へのアクセス、メンタリング支援を通じてプロジェクトの成長を加速させ、次世代の有望なWeb3プロジェクトを支援することを目的としています。
さらに、プロジェクトの立ち上げや拡大支援に加え、Trust Walletのユーザーや独自トークン保有者には、新規プロジェクトへの早期アクセスや各種リワードへの参加機会も提供されると説明しています。
DeFi・Web3など6分野で取り組みを強化
Trust Wallet主導のWeb3成長支援プログラム「Trust Moon」
Trust MoonによるWeb3プロジェクト支援内容
Trust Moonは、開発初期のアイデア段階から成長期のベンチャーまで、幅広いステージのWeb3プロジェクトを対象としたアクセラレータープログラムです。選ばれたプロジェクトには、以下の支援が提供されると説明されています。
- 2億1,000万人超のTrust Walletユーザーへのアクセス:
Trust Walletのアプリや公式SNS・コミュニティを通じて、プロジェクトは膨大なユーザー基盤へ直接リーチ - 包括的なグロース支援:
LaunchpoolやQuestを活用したマーケティングキャンペーン、共同マーケティング、ユーザー獲得施策など、エンドツーエンドの成長施策を提供 - 資金調達機会:
Binanceのベンチャー部門であるYZi Labs(旧称:Binance Labs)やその他のベンチャーキャピタルとの提携により、選ばれたプロジェクトは出資を受ける機会が得られる - メンタリングとサポート:
戦略策定、成長戦略、技術インフラ、コミュニティ形成など各分野の専門知識を持つパートナー企業から指導や支援
MVBプログラム参加やトークン上場の可能性
また、Binanceエコシステムとの連携も予定されており、コミュニティ「Binance Alpha」やBNBチェーン上での露出、MVBプログラムへの参加、さらにはBinance関連サービスでのトークン上場の可能性もあるとしています。
YZi LabsはX(Twitter)上で「TrustMoonの立ち上げを支援し、2億1,000万人以上のユーザー基盤への直接アクセスを提供する」とコメントしており、本プログラムへの期待感を示しました。
複数企業連携によるコレクティブ型アクセラレーター
従来のアクセラレータープログラムが単一企業やブロックチェーンに閉じた支援であったのに対し、Trust Moonは複数企業やコミュニティが連携する「コレクティブ型」の仕組みである点が特徴となっています。
インフラ提供や資金支援、ユーザー獲得、専門的指導を組み合わせ、世界最大級のWeb3ユーザーベースへの露出機会を活用してプロジェクトを支援する構造を示しています。
この仕組みは試験段階で一部プロジェクトに適用されており、「Moon Alumni」ではオンチェーン活動の活性化、ユーザー増加、Trust Wallet内での露出強化、エコシステム内での認知向上などの成果が報告されています。
Trust Wallet Token保有者向け特典と参加機会
発表によれば、Trust Wallet Token(TWT)保有者を含むユーザーには、Trust Moonを通じて新規分散型アプリケーションやトークンローンチへの早期アクセス機会が提供されます。
エアドロップや手数料割引など限定リワードが用意されており、ロイヤリティ特典や優先参加枠などの優遇措置も設けられています。
さらに、「Trust Squad」プログラムを通じて一般ユーザーも新興プロジェクトの形成に関与できる仕組みが整えられています。応募はすでに開始されており、DeFi(分散型金融)、決済、ゲーム、SocialFi、インフラ、AI×Web3、独自ブロックチェーン開発など、幅広い分野が対象です。
採択の基準には、革新性、スケーラビリティ、専門性、持続可能性、そして堅牢なトークノミクスが含まれています。
みんなの銀行、Web3事業に本格参入
日本の大手銀行ソニー銀行がWeb3領域へ本格参入
こうしたWeb3分野での新興プロジェクト支援が活発化する中、9月25日には日本の大手銀行、ソニー銀行もWeb3領域への本格参入を発表しました。
ソニー銀行はデジタル資産、NFT、ブロックチェーン事業を推進する子会社「BlockBloom(ブロックブルーム)」を新設し、銀行本体から分離してWeb3サービスを安全に開発できる体制を整えています。
この子会社設立は今年7月に計画が明かされたもので、日本のデジタル資産市場の拡大傾向や規制環境の整備を背景に、従来の銀行もトークン化証券やブロックチェーン基盤のソリューション探求に取り組む動きが見られます。
実際、日本の金融当局は、銀行がデジタル証券やNFT、ブロックチェーン決済サービスを提供できるよう規制を整備しており、ソニー銀行のBlockBloomもその枠組みの下でブロックチェーン技術を銀行サービスに統合する計画です。
このように、仮想通貨業界の企業だけでなく、伝統的金融機関もWeb3に参入し始めており、金融とテクノロジーの両分野でWeb3活用の動きがさらに広がっていることが改めて浮き彫りになっています。
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Source:Trust Wallet公式発表
サムネイル:AIによる生成画像





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