アーベラボ、RWA担保型レンディングマーケット「Horizon」ローンチ

Aave LabsがRWA担保型レンディングマーケット公開

DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム「アーベ(Aave)」開発元アーベラボ(Aave Labs)が、レンディングマーケット「ホライゾン(Horizon)」を、適格機関投資家向けに提供開始したと8月28日に発表した。

ホライゾンはアーベプロトコルのバージョン3.3上に構築されているとのこと。機関投資家は、RWA(現実資産)トークンを担保としてホライゾンに供給することで、ステーブルコインを借入できるという。

ホライゾンでは供給されたRWAトークンが、担保ポジションを表す譲渡不可のaTokenとして発行されるとのこと。これにより借入できるステーブルコインはその担保価値の一定割合までとなり、担保資産ごとにLTV(担保比率)が設定されているという。

機関投資家に貸し出されるステーブルコインは、一般ユーザーがRLUSDやUSDC、GHOをパーミッション(許可)なしにホライゾンへ供給することで提供されるとのこと。ステーブルコインの供給者は、その預入を表すaTokenを取得できるという。このaTokenは利回りを生み、いつでも引き出すことが可能となっている。

ホライゾンのローンチ時点では、米投資会社スーパーステート(Superstate)が短期米国政府証券を裏付けとするRWAトークン「USTB」と、暗号資産を利用したキャッシュアンドキャリー戦略に基づくRWAトークン「USCC」を同マーケットに提供しているとのこと。

暗号資産を利用したキャッシュアンドキャリー戦略とは、暗号資産の現物を購入すると同時に先物を売ることで生じる価格差(ベーシス)を利用して利回りを得る手法だ。

また、RWAトークン化プロバイダーであるセントリフュージ(Centrifuge)の米国財務省証券を裏付けとするRWAトークン「JRTSY」や、AAA格付けローン担保証券を裏付けとするRWAトークン「JAAA」もホライゾンに提供されているという。

さらに、米サークル(Circle Internet Financial)発行のトークン化マネーマーケットファンド(TMMF)「USYC」もホライゾンに追加される予定とのこと。USYCは、短期米国財務省証券に投資することで投資家に米ドル建て利回りを提供するファンドだ。

またホライゾンでは、分散型オラクルネットワークのチェーンリンク(Chainlink)が提供するデータソリューション「チェーンリンクスマートデータ(Chainlink SmartData)」が採用されているとのこと。

同ソリューションの採用により、ホライゾンではトークン化されたRWA担保の純資産価値(NAV)をリアルタイムで提供し、過剰担保付きステーブルコインローンを可能にしているとのことだ。

なおホライゾンで取り扱い対象となるRWAトークンは、規制要件に対応したパーミッション型とのこと。また同マーケットにおける借入と貸付は、ノンカストディアル(自己保管)型の設計に基づきスマートコントラクトを通じて自動的に実行されるという。

ホライゾンに参加する機関には、スーパーステート、サークル、セントリフュージ、チェーンリンクのほか、アントデジタルテクノロジーズ(Ant Digital Technologies)、エセナ(Ethena)、カイオ(KAIO)、オープンエデン(OpenEden)、セキュリタイズ(Securitize)、ヴァンエック(VanEck)、ウィズダムツリー(WisdomTree)が含まれているとのことだ。

参考:アーベラボ
画像:iStocks/Maksim-Tkachenko

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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