目先底堅く推移している米ドル/円だが 大局は下落、今週ベストな戦略は?
2016-08-10
週足チャートには、「75.00円-86.00円のボックス相場」を、「赤の破線」で表示している。
米ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
下限は、歴史的最安値の75.32円と断定することもできるので、「75.32円-86.00円のボックス相場」と考えてもOKだ。
2010年半ばから2012年12月末まで2年以上にわたり、このボックス相場が続いた。このボックス相場の上限86.00円を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
その形状を見ると、ダブル・ボトムを完成した、と考える。
米ドル/円は、この「買いシグナル」に従い、急上昇した。
その上昇過程では、「緑の破線」で示したように、「三角保ち合い(ウェッジ)」を作った。この「三角保ち合い(ウェッジ)」「緑の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
このウェッジ「緑の破線」を上に抜けて、「ピンクの破線」で示した新たな「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。
この三角保ち合い(ウェッジ)「ピンクの破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
■2014年10月31日の日銀追加緩和で急騰 110.00円近辺がレジスタンス(上値抵抗)になっていたが、一昨年(2014年)の10月31日(金)に、「日銀の追加緩和策」が発表されると、高値を更新して、「買いシグナル」を発した、と考える。
この「買いシグナル」に従い大きく上昇して、この時点では121円台後半の高値をつけている(この時の高値は、121.80-85円水準)。
121円台後半の高値を付けてからの米ドル/円は、「紫の破線」で示したように、新たな三角保ち合い(ウェッジ)を形成した、と考える。
米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
そして、昨年(2015年)の5月下旬に、高値(122.00円近辺)を明確に更新した時点で、三角保ち合い「紫の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発したと考える。
この「買いシグナル」に従い、昨年(2015年)6月初旬に、高値125.80-85円レベルをつけている。
■最高値更新後は下落に転じる 125円台をつけて最高値を更新した後の米ドル/円は、下落に転じている。
米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
120円台ミドルにまで急落したが、120円台ミドルから反発して125円台を回復し、三角保ち合い(ウェッジ)「紫の破線」のサポート・ラインに支えられている状態だった。
ただし、このサポート・ライン「紫の破線」を割り込む場合は、「売りシグナル」なので、要注意だと考えていた。
上述のように考えていたところ、このサポート・ライン「紫の破線」を割り込み、「売りシグナル」を発した。
この「売りシグナル」で、パニック気味に116円台前半まで急落したが、116円台前半からは反発急騰して、121円台を回復した。
しかし、その後は、120.00円程度を中心レートに、上下動を繰り返した。
昨年(2015年)11月6日(金)の米国雇用統計をきっかけに、米ドル/円は、121円台から123円台に急上昇している。
2015年12月15日(火)、16日(水)のFOMCの直前は、120円台程度だったが、FOMCで、米国の利上げ開始が発表されてからは、123円台をつけている。
しかし、昨年(2015年)末の相場は、円高気味に推移し、年末のクローズは、120.00円近辺だった。
2015年末の時点では、120.00円がサポート(チャート・ポイント)に…