ビットコイン1,100万円ラインの攻防、移動平均線が示す今後の展開は?
著名なアナリストのアリ・マルチネス(Ali Martinez)氏は過去の分析から、ビットコイン(BTC)の50週移動平均線(MA:Moving Average)が、まるで磁石のように価格を引き寄せているという持論を展開しています。
移動平均線の攻防ラインは75,500ドル
MAは最もよく知られたテクニカル分析指標であり、ある特定の期間における資産の平均的価値を示します。名前のとおり時間軸に沿って変化し、資産の価格変動に準じて数値がアップデートされます。
このMAは長期的トレンド分析に向いており、部分的な偏差にとらわれず価格変動のベースラインを明示してくれます。その中でも200日MAなどが、特に頻繁に利用される指標です。
最新の「X」への投稿でマルチネス氏は、ビットコインの50週MAに着目しています。同時にここ10年ほどのMAトレンドを示したチャートを公開しました。そのグラフから読み取れるのは、現在の下落傾向を追いかけるように価格が50週MAに近づいていることです。ここ数年ビットコインは、何度もこのラインでリテストを繰り返しています。
この点をマルチネス氏は、「歴史的に見るとトレンドの潮目に、ビットコイン価格は磁石に引かれるように50週MAに近づいてきた」と述べ、現在のサイクルでもこのラインがサポートとして働き、強気市場が反転することを防いでいると分析しています。
現在50週MAは75,500ドル(約1,117万円)のラインにあり、今後の動向次第では、このラインで再度リテストがあるかもしれません。ただしこのラインがビットコインをサポートするか、それとも弱気市場の入り口になるのかは、今後の展開を見ないと何とも言えません。
アメリカの投資家心理に関する不安
クリプトクアント(CryptoQuant)の創業者でCEO(最高経営責任者)であるキ・ヨンジュ(Ki Young Ju)氏は「X」への投稿で、アメリカ国内の投資家心理が冷え込んでいる点を指摘しています。
彼はコインベース・プレミアム指標(Coinbase Premium Index)というチャートを公開しています。この指標は取引所コインベースでの、米ドルベースでのビットコイン価格と、同じくバイナンス(Binance)での、USDT(テザー)ベースの価格の違いをグラフ化したものです。コインベース側は主にアメリカの投資家動向を示し、バイナンス側は世界的な動向を示しており、世界市場とアメリカ市場とのズレを見ることができます。
チャートでは3月2日に、コインベース側が大きくプラスに動いていますが、これはアメリカのビットコインクジラが購入に動いた可能性を示唆しています。しかしその直後チャートは一気にマイナス側に動き、現在もさらにマイナス傾向が強まっています。これはアメリカ市場が停滞し、投資家が資産を分散させていることを示しているのかもしれません。
キ・ヨンジュ氏は、「アメリカ国内の投資家心理が改善しないと、ビットコインの値動きは停滞するのではないか」という自身の見解を述べています。日本時間の3月7日正午現在、ビットコイン価格は24時間で4%下落し、1,298万円前後で取り引きされています。
参考
・Bitcoin’s Next Stop: $75,500? Analyst Reveals Historical ‘Magnet’ Level
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