イーサリアム財団、新たなリーダーシップ体制を導入|分散化を強化へ
イーサリアム財団のガバナンス改革
イーサリアム(ETH)財団は2025年3月1日に、組織運営の透明性と効率化を目的に、シャオウェイ・ワン氏とトマシュ・スタンチャク氏を共同エグゼクティブ・ディレクター(事務局長)に据える新たなリーダーシップ体制を発表しました。
公式ブログによると、この決定は財団の意思決定プロセスの分散化を進め、イーサリアムエコシステムのさらなる成長を促すことを目的としています。また、イーサリアム財団は技術革新の支援に加え、ガバナンスの向上にも力を入れる方針を明らかにしています。
共同エグゼクティブ・ディレクターの役割
シャオウェイ・ワン氏は2017年から財団に所属し、シャーディングやビーコンチェーンの開発に携わっています。過去にはEthereum 2.0の研究にも貢献した実績があります。
一方、トマシュ・スタンチャク氏は、イーサリアムのクライアントソフトウェア「Nethermind」の創設者であり、開発者コミュニティとの強い関係を持っています。また、Nethermindは、企業や機関投資家向けのイーサリアムソリューションを提供しています。
財団は「2人のリーダーがそれぞれの専門分野を活かすことで、より効果的な意思決定が可能になる」と説明しています。
イーサリアム財団の人事交代劇
ブテリン氏のガバナンス改革構想
今回のリーダーシップ再編は、2月25日に発表されていた元事務局長の宮口あや氏の退任を受けてのもので、コミュニティの間では、財団の技術的指導力の強化やガバナンスの透明性・分散化の促進が期待されています。
また、イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は2024年8月のブログ投稿で「分散型ガバナンスの必要性」について言及しており、イーサリアムのエコシステムにおけるガバナンス改革が加速する可能性があると考えられています。
今後、イーサリアム財団がどのような戦略を打ち出し、新たなリーダーシップのもとでどのようにエコシステムを発展させていくのかに注目が集まっています。
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Souce:イーサリアム財団公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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