今後数ヶ月でビットコイン購入企業が爆増?Bitwise最高投資責任者の市場予測
「企業のビットコイン購入はメガトレンド」
米国の暗号資産運用会社Bitwise(ビットワイズ)の最高投資責任者であるマット・ホーガン氏は2025年1月14日に公開されたクライアント向けのメモの中で「企業によるビットコイン(BTC)の購入は確かなメガトレンドであり、2025年にビットコイン市場を大きく押し上げる可能性がある」と語りました。
ビットコインを購入している代表的な企業としてはマイクロストラテジーが有名ですが、マット・ホーガン氏は「マイクロストラテジーが行っていることに十分な注目が集まっていない」と指摘しています。
同氏は「マイクロストラテジーのニュースは確かにメディアで広く取り上げられているが、多くの投資家はマイクロストラテジーの行動を”特異な創業者が率いる特異な会社による特異な行動”だと捉えている」と指摘した上で「この認識は間違いで、ビットコイン投資の動きは人々が思っている以上に大きなトレンドである」と説明しています。
企業のBTC購入トレンドが重要である理由
マット・ホーガン氏は今回の記事で「企業によるビットコイン購入のトレンドが重要である理由」も挙げており、以下のような複数のポイントを強調しています。
- 新規発行枚数より多くのBTCを購入
マイクロストラテジーが昨年購入したビットコイン(約257,000 BTC)は、2024年に新たにマイニングされたビットコインの総量(218,829 BTC)よりも多い。 - さらに多くのビットコインを購入予定
マイクロストラテジーは最近「BTC購入に向けた420億ドル以上の資金調達計画」を発表した。これは現在価格で約2.6年分のBTC新規発行量に相当する。 - より大きな企業がBTCを購入する可能性
ビットコイン投資の株主提案が出ているMeta(メタ)はマイクロストラテジーの20倍の規模の企業であるため、メタがBTC投資を採用するとさらに大きな影響が出る。 - BTC保有企業はマイクロストラテジーだけじゃない
現在は70社以上の上場企業が財務資産としてビットコインを保有しており、多くの非上場企業もビットコインを保有している。 - 非仮想通貨関連企業もBTCを保有中
BTCを保有する上場企業には「Coinbase・Marathon Digital」などの仮想通貨関連企業だけでなく、「Block、Tesla、Semlar Scientific、Mercado Libre」などの非仮想通貨関連企業も含まれる。 - 今後はBTC保有企業がさらに増加する見込み
マイクロストラテジーのBTC保有量は、企業が保有するビットコインの50%未満を占めているが、最終的にはビットコイン保有企業が爆発的に増加し、その割合がさらに小さくなると考えられる。
メタ株主がBTC投資評価の提案
ビットコイン購入企業が爆発的に増える理由
マット・ホーガン氏は今回の記事の中で、ビットコイン購入企業が今後爆発的に増える理由は「これまで企業のビットコイン購入を妨げていた2つの要因が解消されつつあるため」だとも説明しています。
1つ目の要因は評判リスクで「昨年は大手上場企業のCEOがビットコインを採用しようとすると、ネガティブ報道・株主訴訟・規制当局からの圧力など多くの障害に直面していたが、ここ数カ月で評判リスクは大幅に緩和された」と説明されています。
2つ目の要因は2023年12月から施行された会計基準の変更で「以前まで仮想通貨は無形資産扱いで、企業は価値が下がった場合に減損として計上しなければならず、価格が上昇しても再評価することはできなかったため、帳簿上の企業価値が下がることにつながっていたが、会計基準の変更で価格が上昇すればその価値を市場価格に反映して利益として計上することが可能になった」と説明されています。
マット・ホーガン氏は「企業がビットコインを購入する理由は個人投資家と同じである」と説明していて、株価上昇への期待・長期的な資産保護・BTC参加による顧客獲得などさまざまな背景があることも説明しています。
このように語るホーガン氏は「重要なのはこれらの企業の需要がどこへ向かっているのか、そしてそれが市場に何を意味するのかを理解することだ」と述べており「今後12~18カ月で数百社もの企業が財務資産としてビットコインを購入すると予想され、その購入によってビットコイン市場全体が大幅に押し上げられる可能性がある」と予測しています。
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Souce:Bitwise
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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