アバランチソリューション、JPモルガン「キネクシス」の金融機関向けトークン化ファンドプロジェクトで採用

キネクシスでAvalancheソリューション採用

アバランチ(Avalanche)基盤の「アバクラウドプライバシーソリューション(AvaCloud Privacy Solutions:APS)」が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のデジタル資産部門「キネクシス(Kinexys)」が推進するプロジェクト「プロジェクトエピック(Project EPIC)」に採用された。アバランチの公式ブログより11月8日発表された。

「プロジェクトエピック」は、金融機関向けのトークン化ファンドにおいて、プライバシーとデジタルアイデンティティの保護を実現することを目指すプロジェクトとのこと。これにより、機関投資家やファンドマネージャー、トランスファーエージェントが、トークン化された資産を管理できる環境整備が進められている。

なお「APS」とは、アバランチネットワーク上で機関向けのトークン化資産取引を支援するために開発されたプライバシー保護ソリューションである。このソリューションには、「アバンシー(Avacy)」と呼ばれるゼロ知識証明(ZK)ソリューション、分散準同型暗号化(DHE)による暗号化計算、分散型ID(DID)及びアバランチとのネイティブ相互運用性機能が組み込まれている。

これにより、パフォーマンスや機能性を損なわずに機密性の高い取引と計算が可能になるという。また、分散型ID(DID)とアバランチの相互運用性機能を組み合わせ、多用途で安全なブロックチェーンフレームワークを提供している。

今回「プロジェクトエピック」では、資産管理やセカンダリ市場取引における「APS」のユースケースに対する概念実証(PoC)が実施されたとのこと。

具体的なユースケースには、ゼロ知識証明とDIDによる本人確認(KYC)とマネーロンダリング対策(AML)基準に準拠した安全な投資家オンボーディング、ノンカストディアル(セルフカストディ)型取引とアトミック決済による高速で信頼性の高い資本投入、分散準同型暗号化(DHE)を活用したプライバシー保護下でのセカンダリ市場でのプライベート取引が含まれている。

こうした「APS」の導入により「プロジェクトエピック」では、ブロックチェーンやスマートコントラクト、トークン化を活用することで、ファンドマネジャーが、顧客のポートフォリオに代替投資を組み込むことが可能であることが実証されたとのこと。

なお「キネクシス」は、JPモルガンが11月6日にブロックチェーン基盤決済システム「オニキス(Onyx)」をリブランディングした新名称である。

「キネクシス」は、「JPMコイン(JPM Coin)」を活用した決済サービスを提供する「キネクシスデジタルペイメント(旧称:JPMコインシステム)」、資産のトークン化やデジタル資産の管理を支援する「キネクシスデジタルアセット」、ブロックチェーン技術の研究開発を行う「キネクシスラボ」の3つの主要部門で構成されているとのことだ。

参考:アバランチ
画像:iStock/vectortatu

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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