もうすぐビットコイン半減期!過去とは異なる今回のシナリオは?
3月の終わりが近づくにつれ、暗号資産(仮想通貨)業界で最も楽しみなイベントのカウントダウンが始まります。2024年のビットコイン(BTC)半減期は、4月19日から20日の間と予測されており、すでに残り30日を切っています。目前まで迫った今回の半減期ですが、専門家は過去とは異なる市場の動きに注意を促しています。
ビットコイン半減期の仕組み
半減期はビットコインの設計時に組み込まれた定期的イベントであり、21万ブロック生成ごとに実行され約4年に一度訪れます。これから迎える半減期は、通算で84万ブロックのタイミングで起こります。
ビットコインは、トータルの発行数が2,100万BTCに制限されています。トランザクションの検証やネットワークのセキュリティに対するマイニング報酬は、半減期のたびに2分の1となり、新規の発行数をコントロールするように設計されています。
2009年1月にビットコインがローンチしてから約4年後、2012年11月28日に最初の半減期が訪れ、マイニング報酬は1ブロック50BTCから25BTCに下げられました。2024年4月の半減期では、マイニング報酬は6.25BTCから3.125BTCにまで下げられる予定です。
過去の半減期による価格への影響
半減期に先行する数ヶ月間、市場ではさまざまな憶測と期待が入り混じり、ビットコイン価格を押し上げる方向に働きます。過去のパターンでは半減期が実行されると、しばらく保ち合い状態が続いた後、過去最高値の更新を伴う強気市場が到来しました。
実際に前回2020年の半減期では翌2021年に強気市場が訪れ、ビットコイン価格は69,000ドルという過去最高値を記録し、時価総額も1兆ドルに達しました。
この時イーサリアム(ETH)も4,379ドルの過去最高値を記録し、ミームコインを含めたアルトコイン全体の人気も高まりました。仮想通貨市場全体の時価総額も初めて3兆ドルに達しています。
さらに、熱狂的な仮想通貨ファンを新たに生み出し、エルサルバドルでは2021年9月に世界で初めてビットコインを法定通貨にするなど、ビットコイン採用の動きが広がりました。
また2021年にはイーロン・マスク(Elon Musk)氏が仮想通貨業界に参入しました。同時にNFT人気に火が点き、ビープル(Beeple)氏やマイク・ウィンケルマン(Mike Winkelmann)氏などのアーティストが登場。ビープル氏の作品「Everydays:The First 5000 Days」は6,900万ドル(約103億8,000万円)で落札されました。
2024年半減期の予測シナリオは?
2024年の半減期は過去のサイクルとは異なるという予測があります。これまでは半減期後に過去最高値の更新がありましたが、今回は半減期前の3月にすでに最高値を更新しており、14日には73,000ドル(約1,098万円)にも達しているのです。
このビットコイン価格高騰には、機関投資家の参入やマクロ経済の状況、そしてメインストリームへの拡大など、いくつかの要因が考えられます。もちろんビットコイン現物ETF承認の影響も大きいでしょう。
しかし現在のトレンドについては、複数のアナリストが投資家に注意喚起しています。特に過去の半減期の市場コンディションと今回が大きく異なる場合、半減期直後のビットコイン価格に明確なパターンが見いだせない点に注意が必要です。
著名なアナリストのレクト・キャピタル(Rekt Capital)氏は3月19日のXへの投稿で、ビットコインは大幅な修正を伴う「危険ゾーン(Danger Zone)」に近づきつつあると述べています。
彼は「歴史的にも半減期の14~28日前は、価格下落が起きている」として、半減期前のこの局面に至ると、ビットコイン価格が引き戻される危険性を強調しています。
参考
・Bitcoin Halving 2024 Just 30 Days Away: Here’s What You Need to Know
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