韓国の裁判所「Terraform Labs」共同創設者ダニエル・シン氏の逮捕状を却下


韓国のソウル南部地方裁判所が、2022年5月に崩壊した仮想通貨LUNA・UST(現:LUNC・USTC)の開発で知られる「テラフォームラボ(Terraform Labs/TFL)の共同創設者シン・ヒョンソン氏(別名:ダニエル・シン)の逮捕状請求を却下したことが地元メディア「Yonhap News」の報道で明らかになりました。

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ソウル地裁が「ダニエル・シン氏の逮捕状請求」を却下

韓国のソウル南部地方裁判所が、2022年5月に崩壊した仮想通貨LUNA・UST(現:LUNC・USTC)の開発で知られるTerraform Labs(TFL)の共同創設者シン・ヒョンソン氏(別名:ダニエル・シン)の逮捕状請求を却下したことが地元メディア「Yonhap News」の報道で明らかになりました。

Terraform Labs(TFL)は米ドル価格に価値が連動するように設計されたアルゴリズム型ステーブルコイン「UST(現:USTC)」や、その価格安定のためなどに使用される仮想通貨「LUNA(現:LUNC)」などの開発を行っていた企業であり、2022年5月にはUST価格連動の仕組みが崩壊(デペグ)したことによって、UST・LUNAなどの関連通貨が大暴落していました。

TFL関係者などに対しては昨年9月に逮捕状が出されており、2023年3月23日にはTFLの共同創設者であるDo Kwon(ドゥ・クウォン)氏や従業員であるHan Mo(ハン・モー)氏などがモンテネグロ警察によって”書類偽装”の容疑で拘束されたことも判明していました。

「逃亡・証拠隠滅の可能性は低い」と判断

ドゥ・クウォン氏らは偽造パスポートを用いてドバイへと移動しようとしていた際にポドゴリツァ空港で逮捕されたと報告されており、ソウル南部地方検察庁はダニエル・シン氏に対する逮捕状を請求していましたが、ソウル南部地方裁判所は『ダニエル・シン氏が逃亡したり、証拠を隠滅したりする可能性は低い』としてこの要求を却下したと伝えられています。

ダニエル・シン氏に対しては「詐欺・義務違反・電子金融取引などに関する法律違反」などといった複数の容疑がかけられており、検察側は「シン氏が投資家に通知することなく事前に発行されたLUNAを保管し、トークンを高値で売却して1400億ウォン(約141億円)の不正利益を得た」との疑いを持っているとのことです。

しかし、シン氏は『2020年3月にChai Corporationを設立した際に、Terraform Labsを離れており、それ以降はTFLと何の関係もない』として全ての容疑を否定していると伝えられています。

Terraform Labsに関しては、昨年10月に「TFL関係者ヨー・モ氏に対する逮捕状が韓国の裁判所で棄却されたこと」も報告されており、2022年11月に第三者監査機関である「JS Held」が公開した技術監査報告書では『Luna Foundation Guard(LFG)は当時の報告通りUSTのペッグを守るために約28億ドルを費やしていた。それだけでなく、TFLもUSTのペッグを守るために6億1,300万ドルの自己資本を費やしていた』とも報告されています。

>>「Yonhap News」の報道はこちら

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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