Tether・Bitfinex「ニューヨーク州司法当局と和解」2年以上続くテザー裁判に決着
暗号資産取引所「Bitfinex(ビットフィネックス)」とテザー(Tether/USDT)を発行している「Tether社」は2021年2月23日に、同社を訴えていたニューヨーク州司法長官事務所との和解に達したことを発表しました。今回の和解によって仮想通貨業界で重要視されていた「テザー問題」が決着することとなりました。
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Bitfinex・Tether社「ニューヨーク州司法当局と和解」
「Bitfinex(ビットフィネックス)」と「Tether(テザー)」は2021年2月23日に、同社を訴えていたニューヨーク州司法長官事務所との和解に達したことを発表しました。
ニューヨーク州司法長官事務所は2年以上前から『Bitfinexは関連会社であるTether社の資金を密かに使用して8.5億ドルの損失をカバーしていた』『Tether社はUSDTの裏付けとなる米ドル準備金を偽っていた』などといった主張を行なっていました。
世界中の暗号資産取引所で基軸通貨として使用されているUSDTの裏付け金が存在しなかった場合には、USDTだけでなくUSDTを用いて購入されている仮想通貨全体の価値が信頼できないものとなるため、仮想通貨業界ではこれらの問題が「テザー問題」として重要視されていました。
「テザー問題」をめぐっては約2年半にもわたって調査や書類提出などが行われていましたが、今回の発表では「1,850万ドル(約19億5,000万円)の損害賠償金支払い、準備金に関する報告書の定期的な提出、Bitfinex社とTether社間の取引開示、ニューヨーク居住者へのサービス提供停止」などの条件のもとで和解に達したということが報告されています。
なお、Tether社は以前から『すでにニューヨーク州から撤退している』ということを強調しています。
「不正行為だったという点は認めない」と強調
Tether社とBitfinexは和解金を支払うことによって一連の裁判に決着をつけることとなりましたが、公式発表の中では『私たちは不正行為を行なったという点は認めていない。今回の和解金額は”この問題を解決して私たちの事業に集中したい”という私たちの願いの強さを示すものだと見なされるべきだ』と説明されており、Tether社が23日に投稿したツイートでも以下のように説明されています。
TetherとBitfinexは2.5年の歳月と250万ページにのぼる情報共有を得て、ニューヨーク州司法長官事務所との和解に達しました。私たちは不正行為を認めず、1,850万ドルを支払うことによってこの問題を解決しました。
「裏付けなし」または「仮想通貨価格に影響を与える目的」でテザーを発行したことはありません。この和解は「業界の将来へのコミットメント」と「今後のテザー準備金の四半期ごとの開示による透明性へのコミットメント」を示しています。
「テザー問題」は仮想通貨市場全体に影響を与える可能性のある重要な問題の1つとなっていましたが、今回の和解によってこの問題が解決したことになるため、今回のニュースは仮想通貨市場全体にとって好材料になると期待されています。
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