イーサリアム(ETH)のガス代問題再燃?手数料の高騰がもたらす影響

イーサリアム(ETH)のガス代問題再燃?手数料の高騰がもたらす影響

悪化するイーサリアムのガス代問題

イーサリアム(ETH:Ethereum)価格は2月4日、1,600ドル(約168,800円)を超え過去最高値を更新しましたが、高騰するガス代(gas fee)問題が再燃しています。ガスとは、イーサリアムのトランザクション手数料であり、スマートコントラクトを利用する際にも発生します。トランザクションの際、多くのガス代を支払った方が処理を優先されるという特徴があることから、トランザクションが活発な際にはガス代が高騰するという場合があります。

ガス代の高騰を受け、日本発の暗号資産(仮想通貨)取引所リキッド・グローバル(Liquid Global)では、イーサリアムとERC-20トークンの引き出しを一時的に停止しました。ガス代が通常値に戻ればサービスを再開するとのことです。

ガス代の高騰は、イーサリアムにおける問題のひとつではありましたが、DeFi(分散型金融)の人気が高まったことで、ここ1年の間に悪化を続けています。

同様の問題は2020年にも起こっていて、あるユーザーは1つのトランザクションに数千ドル(数十万円)ものガス代を支払ったという事例もあります。イーサリアムの共同創始者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏も、ネットワークを停滞させるほどに高額なガス代が存在していることが、イーサリアム2.0へのバージョンアップを行う理由のひとつだと述べています。

ガス代の高騰はさらなる価格上昇を招くのか

イーサリアムが1,600ドルを超えた時点から、ガス代の高騰が価格上昇を引き起こしているという憶測を呼んでいます。過去にはガス代の高騰に続いて、最高値を記録する事例が多く見られ、今回の高騰も同様の結果になると考えられています。最近のガス代は平均で17~19ドル(約1,794~2,005円)程度であり、ケースによっては93ドル(約9,812円)程度にまで上昇しています。

しかし、高騰するガス代によって、多くの活発なDeFiプロトコルが一時的に使用不能となることもあり、この傾向が続けばイーサリアムの市場価格にも大きな影響を与えるでしょう。

イーサリアムの価格は現在流動的であり、多くの人はイーサリアムがCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)先物市場への上場と、取引にかかる高額な手数料によって、この先1週間で1,800ドル(約189,900円)にまで値上がりすると考えています。しかし、ガス代の高騰は、短期的にイーサリアムの値上がりに歯止めをかける可能性もあります。

イーサリアム(ETH)の価格・相場・チャート

参考
Ghost of High Gas Fee Haunts Ethereum Again, Japanese Exchange Halts Withdrawals

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参照元:CoinChoice

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