Telegram:TONブロックチェーン・仮想通貨Gramの「計画中止」を正式発表


Telegram(テレグラム)の創設者兼CEOであるPavel Durov(パベル・ドュロフ)氏は、2020年5月12日に同社が開発を進めていた独自ブロックチェーン「Telegram Open Network(TON)」とTONを用いた独自仮想通貨「Gram(グラム)」のプロジェクトを”正式に中止する”と発表しました。

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TON・Gramプロジェクトの「中止」を発表

Telegram(テレグラム)の創設者兼CEOであるPavel Durov(パベル・ドュロフ)氏は2020年5月12日に、同社が進めていた独自ブロックチェーンプロジェクトである「Telegram Open Network(TON)」と、仮想通貨「Gram(グラム)」の開発を中止すると発表しました。



今日は私たちにとって悲しい日です。ブロックチェーンプロジェクトの中止を発表します。プロジェクト中止の概要や、なぜプロジェクトを放棄しなければならなかったかについては、以下の記事で説明しています。

ブロックチェーンプロジェクト中止の理由・原因は?

Pavel Durov(パベル・ドュロフ)氏の発表によると、今回の決定は「米国証券取引委員会(SEC)」との間で行われていた裁判が主な原因になっていると説明されており、”米裁判所がGramトークンを世界中に配布することを禁じていること”を受けて今回の決定がなされたと報告されています。

Telegramは元々2019年10月に「TON」と「Gram」の公開を予定していましたが、公開直前にSECから『Gramは未登録証券であり、Gramの販売は米国の証券法に違反している』との緊急声明が発表されたことによって公開時期が延期され、その後は裁判が続けられていました。

テレグラムは前回の延期期限とされていた”2020年4月30日”を過ぎた時点で、以前から提示されていた「投資金額の72%を投資家に返却する」という対応に加えて「公開時期を2021年4月までさらに延期し、公開できなかった場合には110%の払い戻しを行う」という別のオプションも提示していましたが、この提案に関しても”米国の投資家には適用することはできない”ということが報告されていました。

このような報告を受けて仮想通貨業界では「米国向けにTON・Gram公開はできないものの、その他の地域には公開される可能性がある」と考えられていましたが、今回プロジェクトが放棄されたことによって”世界中の投資家にもGramを分配することができなくなる”と報告されています。

米国の裁判所は「Gramは米国だけでなく”世界中”にも配布することはできない」と宣言しました。なぜかというと、米国市民がローンチ後に”TONプラットフォームにアクセスする何らかの方法”を見つける可能性があるためです。このようなことを防ぐために、”その他の国でGramを配布することも許可されるべきではない”と判断されています。

Pavel Durov氏は”米国以外の地域でもTON・Gramを展開できない理由”について「現在でも金融・技術に関しては、法的基準などの面で米国に依存している状態が継続している」と説明しています。

TON関連プロジェクトに関する警告も

Pavel Durov(パベル・ドュロフ)氏は記事の最後で『TelegramのTONに対する積極的な関与が終了したことを正式に発表する』と述べており、『私の名前・Telegramブランド・TONの略称などを使用してプロジェクトを宣伝しているサイトを見つけたとしても、同社チームの現在・過去のメンバーはそれらのプロジェクトに関与していないため、それらのプロジェクトを信用しないように』と警告しています。

同氏は『TONのために構築した技術に基づいたネットワークが登場する可能性はあるものの、私たちはそれらとは提携していないため注意してください』と強調しています。

しかしながら同氏は記事の締め括りとして『世界の分権化・均衡・平等を目指す全ての人々の幸運を祈る』とも述べており、「Telegramが失敗した分野でそのような人々が成功できることを願っている」と語っています。

私はこの記事の締めくくりとして「世界の分権化・均衡・平等を目指す全ての人々の幸運を祈ります。あなたの戦いは”正しい戦い”です。この戦いは、私たちの世代で最も重要な戦いである可能性があります。私たちが失敗した場所であなたが成功できることを願っています。

Pavel Durov氏は「TONに関連する新たなプロジェクト」との関与を否定していますが、先日7日にはソフトウェア開発者・バリデーター・ユーザーの独立したグループである「Free TON Community」によって「Free TON Blockchain」と呼ばれる新たなブロックチェーンがリリースされたことが報告されています。

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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