新型コロナの影響は最短でも数カ月続く。 米ドル/円は、戻りがあれば必ず叩き売り!
2020-03-12
先週末(3月5日~6日)に、OPEC(石油輸出国機構)と非加盟産油国との話し合いが行われました。OPEC諸国は原油産出量を減産する方向で話をしましたが、非加盟国のロシアが、これを拒否するという事態になりました。
そして、そのことに腹を立てたサウジアラビアが、それなら自分も増産するという行動に出ると明らかにしたことが、3月8日(日)に報じられました。ブチ切れたということです。
これが、原油価格の大暴落を招き、3月9日(金)には、なんと、1日で30%以上も下落しました。
【参考記事】
●原油暴落はなぜ米経済を悪化させるのか? サウジ増産は米シェール企業潰しが目的!?(3月11日、志摩力男)
●米ドル/円、95円が現実的なターゲットに!? 新型コロナに減産協議決裂…リスク満載!(3月9日、西原宏一&大橋ひろこ)
NY原油(WTI原油)先物 日足(出所:Bloomberg)
■米ドル/円は一気に101円台へ急落! もともと、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、市場が不安定になっていたところに、こんなことが起きたため、金融市場は激しく反応しました。
米ドル/円も、一気に101円台まで、米ドル安・円高が進む展開となりました。
米ドル/円 日足(~2020年3月9日)(出所:Trading View)
しかし、さすがに1日で下に突っ込みすぎてしまい、マーケットは、かなりショート(=売り)になってしまった感じでした。
こういうときは、いったん、揺り戻しが起きることがよくありますが、今回もやはり、翌日(3月10日)に、トランプ米大統領が緊急の経済対策を講じると発表したことを受けて、NYダウが急騰すると、米ドル/円も一気に105円台に戻るという展開となりました。
NYダウ 日足(出所:Bloomberg)
米ドル/円 日足(出所:Trading View)
そして、その後は上値を試す展開となり、106円近くまで上昇する局面がありましたが、結局、そのレベルで止まり、また反落しています。
【参考記事】
●大きな米ドル安の流れ継続。長期サポートを割り込んだ米ドル/円は100円をトライか!(3月10日、バカラ村)
現在の米ドル/円は、わずか10分程度で1円動いてしまうような…