各国の金融政策スタンスがバラバラに…。 NZドルは予想外の利下げで急落!
2016-03-10
【参考記事】
●4つのチャートがダブルボトムつけて反転! 相場は次の局面へ。当面は方向感喪失か(3月3日、今井雅人)
その後の展開はといえば、やはり、方向感のないレンジ相場に入り込んでいます。おそらく今後もこのような、はっきりしない相場展開が続いていくのではないでしょうか。
■原油価格はジリジリ上昇しているが… そんな中、唯一、WTI原油先物価格(NY原油)だけがジリジリと上昇しています。
NY原油 日足(出所:CQG)
1月28日(木)の高値34.82ドルを完全に上抜けたことでダブルボトムを完成。3月9日(水)には、一時38.51ドルまで値を上げています。
ちょっと予想していたよりは上昇幅が大きいのですが、2016年の年初の水準に戻った程度であるので、それほど驚くことではないと思います。
ひょっとすると、40ドル程度まで上昇する可能性はあるかもしれませんが、上がってもその程度ではないでしょうか。
■カナダには、近い将来の利上げ期待高まる ところで、市場が次の方向を見つけようとしている中、最近、各国の金融政策がまた注目を集めてきています。
3月9日(水)、BOC(カナダ銀行[カナダの中央銀行])が政策金利を0.5%に据え置くことを決定しました。
それだけでは特段何ということはないのですが、声明文の中で、「物価上昇が期待していたように広く拡大してきている」という認識を示したことで、近い将来の利上げ期待が市場に広がりました。
その結果、加ドルは、発表を受けて大幅に上昇する展開となりました。
加ドル/円は、本日(3月10日)のアジア時間も上昇しており、一時85.72円まで値を上げています。
加ドル/円 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:加ドル/円 1時間足)
■予想外の利下げでNZドルが急落! 一方で、本日早朝に、RBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])が、予想外にも0.25%の利下げを実施しました。最近、資源価格が落ち着いてきたことを受けて、豪ドルやNZドルも上昇してきていたところだったために、この利下げは驚きでした。
当然、NZドルは急落しています。NZドル/円は、一時75.02円まで急落しました。
NZドル/円 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 1時間足)
■ECBでは何らかの金融緩和策決定か 本日は、ECB(欧州中央銀行)の定例理事会が開催されます。
これまでのドラギECB総裁の発言からすると、何らかの金融緩和策を決定すると思っています。
恐らくユーロ売りにはなるとは思うのですが、こちらはニュージーランドと違って、多くの人が緩和を予想しているので、それほど大きくは反応しないのではないかと考えています。
逆に(ないとは思いますが)、緩和策を講じなかったときは、一気にユーロ買いになると思っています。
ユーロVS世界の通貨 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足)
また、3月15日(火)には日銀の…