主体性のないユーロ/円をどう判断する? 買いポジションはいったんストップが賢明

■ユーロ/円は英国国民投票を材料に急激に下落後、反発 今回はユーロ/円の分析を行なう。まずは、日足チャートをご覧いただきたい。このチャートは2016年9月ころからなので表示されていないが、2016年6月23日(木)に実施された英国の国民投票の結果が、6月24日(金)の東京市場で報道された。
ユーロ/円 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 英国民が、EU(欧州連合)からの離脱を選択したことから、「リスク回避(リスク・オフ)」の思惑が広がり、安全通貨とみなされる「円買い」になった。
 ユーロ/円は、パニック気味に大きく急落して110.00円も割り込み、109円台の安値を付けている。ただし、109円台からは、反発している。
 ユーロ/円は、安値圏でボックス相場「ピンクの破線」を形成した、と考える。
ユーロ/円 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 ボックス相場「ピンクの破線」の上限は118.50円近辺、下限は109.00円近辺、と考える。ただし、便宜上この日足チャートでは、ボックス相場「ピンクの破線」の下限は110円台程度に表示している。
 ユーロ/円は、ボックス相場「ピンクの破線」の上限(118.50近辺)を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
■124円台の高値から下落し、一回り大きいボックス相場形成 ユーロ/円は、この「買いシグナル」に従い、124円台の高値を付けた。しかし、124円台の高値を付けてからのユーロ/円は垂れ下がって、重要なサポート(チャート・ポイント)だった120円台ミドル、そして120.00円を割り込んだ。
 この時点では、トレンド転換が起こっていない、つまり、下落トレンドのままである可能性が高くなった、と考えた。
 ユーロ/円は、ボックス相場「紫の破線」を形成した、と考える。
ユーロ/円 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 ボックス相場「紫の破線」の上限は124.00円近辺、下限は118.00円近辺、と考える。
 ユーロ/円は、下限の118.00円から123.00円近辺まで、いったん反発(上昇)したが、高値を更新することなく、再び下落した。
 そして、このボックス相場「紫の破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した、と考える。
 ボックス相場のセオリーに従うならば、このボックス相場「紫の破線」を下に抜けて、「売りシグナル」を発した場合のターゲットは、112.00円近辺になる。
 しかし、日足チャートを見てのとおりに、115.00円近辺を底値にして、大きく急反発(急上昇)している。
 それで、「赤の破線(太線)」で示した、一回り大きいボックス相場を形成した、と考える。
ユーロ/円 日足(クリックで拡大)(出所:ヒロセ通商)
 ボックス相場「赤の破線(太線)」の上限は126.00円近辺、下限は115.00円近辺、と考える。
 ユーロ/円は、118.00円近辺の「売りシグナル」に従い、115.00円割れ(114円台後半)に下落した。
 しかし、115.00円割れ(114円台後半)から大きく上昇したので、サポート・ライン(1)「青の破線」を表示した。
 2017年4月23日(日)のフランス大統領選挙が材料に…

参照元:ザイFX! 松田哲の「FX一刀両断!」

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です