12/6(金)のドル円相場と本日の注目材料
おはようございます。6日(金)のドル円は、日足陰線が3本並んだ不吉な(下落サイン)「三羽烏」を吹き飛ばす大陽線を描画。その原動力となったのはいうまでもなく米雇用統計でした。 12/6ドル円4本値 OPEN:101.738 HIGH:102.959 LOW:101.626 CLOSE:102.850 各市場の概況と主な出来事は以下の通りです。 ○東京市場株価の堅調推移とともに102円手前まで上昇するも、買い一巡後は株価もドル円も伸び悩む。ところが、午後日入り、年金改革有識者会議伊藤座長の発言を受けて、公的年金による株式・外債への投資拡大期待が高まり再び株高・円安へ。102.20円前後まで上値を切り上げて欧州勢にバトンタッチ。 13:30 公的年金の改革を議論する有識者会議の伊藤隆敏座長・年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は国内債52%への削減に今すぐ着手を・GPIFは国内債を基本ポートフォリオ下限に向けて削減を・GPIFの国内債比率について、私案では35-40%が目指すべき姿 日経平均 15299.86[△122.37] ○欧州市場欧州株や日経平均先物が小幅高で推移するも、円売り(ドル高)気運は高まらず。米雇用統計発表待ちの商状が色濃い。102円台前半でもみ合う展開ながらもポジション調整的な売りが入り102.00円台まで小緩む場面も見られた。 欧州株FT100 6551.99[△53.66]DAX9172.41[△87.46] ○NY市場米雇用統計が驚愕の強さとなり、102.898円まで急騰。あまりの強さに早期の緩和縮小への不安からか102.40円台へ押し戻される場面も見られたが、ミシガン大大消費者信頼感指数の好結果もあって株高・債権安(金利上昇)が確認されると再び高値圏へ。ただ、株高・リスクオンの流の中でも債券(国債)売りの動きが一服し、長期金利が上げ幅を縮めたためやや伸び悩んで高値は102.959円まで。それでも高値圏をキープしたままこの週の取引を終える。 22:30 (米) 11月失業率 7.3% 7.2% 7.0% 非農業部門雇用者数 +20.3万人 (予想 +18.5万人 前回+20.4万人→+20.0万人) 22:30 (米) 10月PCEデフレーター [前年比] +0.7% (予想+0.7% 前回+0.9%) (米) 10月PCEコア・デフレーター [前年比] +1.1% (予想+1.1% 前回+1.2%) 23:55 (米) 12月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値 82.5 (予想 76.0 前回75.1) 26:10 エバンズ米シカゴ連銀総裁・11月米雇用統計の内容を歓迎・テーパリング開始時期について予断を持たず・労働市場の改善が持続可能との確信が必要・インフレの動向に神経質になっている。目標を下回っている・12月のテーパリングにオープン 27:45 プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁・米雇用統計は良いサイン・量的緩和の終了は早い方が良い・資産買い入れの総額や終了時期を設定することを支持する・米成長はトレンドを若干上回るだろう 米国株DOW16020.20[△198.69]NASDAQ4062.52[△29.36] 米国債利回り2Y-N 0.305%10Y-N 2.856%30Y-B 3.888% 商品GOLD1229.00[▼2.90] OIL97.65[△0.27] 本日の注目材料は・・・ 10:30 11月中国消費者物価指数10:30 11月中国生産者物価指数15:45 11月スイス失業率16:00 10月独貿易収支17:15 10月スイス小売売上高17:15 メルシュECB専務理事、講演20:00 10月独鉱工業生産22:15 11月カナダ住宅着工件数26:15 カーニーBOE総裁、講演26:30 ラッカー米リッチモンド連銀総裁、講演29:05 ブラード米セントルイス連銀総裁、講演30:15 フィッシャー米ダラス連銀総裁、講演----- ユーロ圏財務相会合 ・・・というラインナップになっています。 強い雇用統計に早期テーパリング観測が高まったにも関わらずNYダウは大幅高となっており、市場は「米経済はテーパリングに耐えうるほど好調」との見方を強めたものと考えられます。今週は、米国での重要指標の発表は非常に少ない週であり、NYダウが再び史上最高値の更新に向けて上昇するのか注目されます。また、雇用統計を終えた次のテーマは「テーパリング開始時期」に向かう事が確実です。FRB要人の発言に注目しておきたいところです(本日は特に「中立派」のブラート・セントルイス連銀総裁のコメントに注目)。 本日も一日よろしくお願いいたします。