■米ドル/円は週足でダブルボトムを完成し、上昇 今回は、米ドル/円の分析を行なう。まず、週足チャートをご覧いただきたい。
週足チャートには、「75.00円-86.00円のボックス相場」を、「赤の破線」で表示している。
米ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
2010年半ばから2012年12月末まで2年以上にわたり、このボックス相場が続いた。このボックス相場の上限86.00円を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
その形状を見ると、ダブル・ボトムを完成した、と考える。
■ウェッジを2つ上抜けして、さらに上昇 米ドル/円は、急上昇して、103円台後半の高値をつけるが、その高値(103.85円)から、93円台にまで急落した。
93円台からは反転し、101円台に急上昇している。
この乱高下で、「緑の破線」で示したように、「三角保ち合い(ウェッジ)」を作った。そして、この「三角保ち合い(ウェッジ)」「緑の破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
このウェッジ「緑の破線」を上に抜けたことで発せられた「買いシグナル」に従い、米ドル/円は、大きく上昇した。
103円台後半の高値を更新した時点で、さらに「買いシグナル」を発した、と考える。
この「買いシグナル」に従い、この時点で、高値は105円台ミドルをつけている。
しかし、105円台の高値をつけてから、調整局面に入り、米ドル/円は、100円台後半まで下落した。ただし、100円台後半は、底堅く推移した。
いったん、100円台にまで下落した後の米ドル/円は、102円台ミドル程度を中心レートにした「保ち合い」に推移している。
結果的に、米ドル/円は、「ピンクの破線」で示した新たな「三角保ち合い(ウェッジ)」を形成した、と考える。
この三角保ち合い(ウェッジ)「ピンクの破線」を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
■2014年10月31日の日銀追加緩和で急騰 そして、従来の高値105円台ミドルを上に抜けた。高値を更新したことで、さらに「買いシグナル」を発した、と考える。
米ドル/円 週足(再掲載、クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
この「買いシグナル」に従い、米ドル/円は上昇して、110円台に乗せた。
いったん110円台に乗せた後で、米ドル/円は105円台に急落している。110円台から105円台への急落は、「調整の下落」だった、と考える。
105円台からは反転して上昇気味だったが、昨年(2014年)の10月31日(金)に、「日銀の追加緩和策」が発表されると、従来の高値110円台前半を上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
この「買いシグナル」に従い大きく上昇して、この時点では121円台後半の高値をつけている(この時の高値は、121.80-85円水準)。
121円台後半の高値を付けてからの米ドル/円は、「紫の破線」で示したように、新たな三角持合い(ウェッジ)を形成した、と考える。
そして、5月下旬に、高値(122.00円近辺)を明確に更新した時点で、「買いシグナル」を発したと考える。
この高値圏での三角持合い(ウェッジ)「紫の破線」は、「ボックス相場」と考えることもできる。
ボックス相場と考えるならば、「下限115.50円近辺-上限122.00円近辺」になる。
米ドル/円 週足(クリックで拡大)(出所:米国FXCM)
2015年3月の高値は、122.00円近辺なので、前回(2014年12月)の高値「121.80-85円水準」を上に抜けたのだが、高値を更新しても急騰しなかったので、この時点では三角保ち合い「紫の破線」の上限(122.00円近辺)が持続されている、つまり、「買いシグナル」ではない、と考えた。
この時点(2015年3月の時点)では、122.20-25円水準を上に抜ける場合が「買いシグナル」になるのだろう、と考えていた。
5月下旬に、122.00円を明確に上に抜けて、「買いシグナル」を発した、と考える。
この「買いシグナル」に従い、125円台をつけている。
125円台をつけて最高値を更新した後の米ドル/円は、下落に転じている。
122.00円近辺が上昇の過程でチャート・ポイント(レジスタンス)だったので、122.00円近辺がチャート・ポイント(サポート)になるのか注意深く見ていたが、122.00円を割り込み、120円台ミドルにまで急落した。
ただし、今のところは、三角持合い(ウェッジ)「紫の破線」のサポート・ラインに支えられている状態だ。
このサポート・ライン「紫の破線」を割り込む場合は、「売りシグナル」なので、要注意だ。
直近の値動きでは、120円台ミドルを底値に、大きく反発上昇した。
結果的に、サポート・ライン「紫の破線」をキープ(保持)した格好だ。
下の週足チャートでは、直近の三角持合い…