アングル:商品相場は09年より状況悪化、先行きに一段リスクも News

アングル:商品相場は09年より状況悪化、先行きに一段リスクも

[シンガポール 18日 ロイター] - 商品(コモディティ)市場では原油や銅、石炭が5年超ぶりの安値水準で取引されている。投資家の一部には底入れが近いとみて、買い持ちを増やす動きが出ているが、2009年のような力強い反発を期待する向きには一段の慎重さが求められそうだ。

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■パリで起きたテロに金融市場が冷静に反応 パリのテロでリスクオフの動きは広がらなかったが、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録が公開された後、逆に米ドル/円は反落した。相場は、「理外の理」と言われるから、今さら驚くものではなかろう。

米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)

 もっとも、「フランス版9.11」と言われる今回のパリのテロに、金融市場が学習機能を働かせて、冷静に反応していること自体、納得できるところが多い。

 まず、たしかに犠牲者の人数は多かったが、9.11に匹敵するほど金融、経済にたちまち大きなダメージを与えたかというと、そうではないといった判断ができる。

 次に、もしも、テロにより景気が悪化する兆しがあれば、すでにQE拡大や、さらなる利下げの余地を表明したECB(欧州中央銀行)が早期に行動するといった可能性も浮上する。これがユーロ安に作用する上、株式市場の支えになる。

 結局、リスクオフかどうかは株式市場次第だが、こういった思惑があったのか、テロ以降、フランス株式市場をはじめ、EU(欧州連合)の株式市場は総じて堅調に推移してきた。

仏CAC40指数 1時間足(出所:CQG)

 従って、リスクオフの円買いにつながらなかったことも自然の成り行きで、ユーロ安にのみ反応したこともよく納得できる。基軸通貨ではないユーロが、ECBの政策以外で、自身の悲劇から「恩恵」を受けるとは考えにくいからだ。

■ユーロ安が続く公算が大きい理由は? こういった話は、9.11後の米ドルのパフォーマンスと比較しないとわからない。2001年の9.11当日、ドルインデックスは1.6%安を記録したが、その後反発し、2002年1月まで上昇した。

 言ってみれば、少なくとも3~4カ月間、米ドルは、真のリスク回避先とみなされ、テロを受けたにも関わらず、こういったパフォーマンスを発揮できたのだ。これは、米ドルが、他ならぬ基軸通貨だからこそ持つ力の表れだ。

 当然のように、ユーロは基軸通貨ではないから、こういった力を持たない。テロ事件やこれからのリスクを考えると、ユーロは安全資産どころか、リスク資産に転落したと言えるだろう。

 ゆえに、ユーロ安が続く公算が大きいとみる。

ユーロVS世界の通貨 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足)

■ユーロ/米ドルのリバウンド余地は大きくなさそうだ 一方、FOMC議事録が発表されたあと、ユーロ/米ドルの切り返しが見られたように、目先、米ドル高のスピード調整は見られる。

 そもそも、FOMC議事録がタカ派だったのに、なぜこのような値動きになったのか? その見方は十人十色だ。

 テクニカル的なスピード調整といった見方がもっとも多い。

 米ドル高トレンドがはっきりしている場合、統計上の確率として、ユーロ/米ドルのリバウンドは2~3日の取引日しか続かず、また、値幅も150pips程度に留まることが多い。

 今回もそれが当てはまるのであれば、目先、ユーロ/米ドルのリバウンド余地は、そう大きくなかろう。ドルインデックスが100の心理的な大台に接近する中、スピード調整自体が、より大きなモメンタムにつながるといった思惑もある。

ドルインデックス 日足(出所:CQG)

 もう1つの見方は、市場焦点が…
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商品価格は大幅下落の恐れ、供給削減は不十分=ゴールドマン

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来週の日経平均は2万円回復が視野に、国内経済対策・米国株を注視

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