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コラム:年内ドル100円に導く3大要因=亀岡裕次氏

[東京 20日] - 年初118円台だったドル円が108円台まで下落してきたが、要因は何だったのか。2月にかけて111円台へ下落した局面では、ドル実効為替が顕著に下落していた。トランプ減税・インフラ投資の規模に対する過剰な期待が後退したこと、トランプ米大統領が保護主義姿勢を強めてドル高に懸念を示したことが、米金利低下・ドル安に作用したからだ。
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ブレグジット、英国のほうが失うもの大きい=EU外務上級代表

[北京 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)のモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(外相に相当)は20日、英国のEU離脱(ブレグジット)について、英国のほうがEUよりも失うものが大きいとの見方を示した上で、英国との交渉は厳しいものになる、と語った。訪問先の北京の清華大学で講演した。
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米ドルの反転・上昇が難しい理由は何か? 1ドル=105円台もあり得るとの見方を維持

■米ドル/円の動きが鈍い原因は? 米ドル/円は、すっかり動きが鈍くなってきています。
米ドル/円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
 新しい材料がなくなってしまったことやある程度、米ドル/円のロングポジションが整理されてきたことなどが、動きが鈍くなってきた原因であると考えられています。
 その上で、今後どうなっていくかを、今回は少し考えてみたいと思います。
■米ドルが上昇したのは、経済対策への期待感が原因 まず、2016年からの流れを振り返って考えてみましょう。
 2016年11月、トランプ氏が米国の大統領選挙で勝利した際、一気に米ドル高が進みました。その原因は、トランプ大統領が掲げるさまざまな経済対策に対して、期待感が高まっていたことにあります。
米ドル/円 週足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
 具体的に言えば、まず、大規模な財政出動による道路などのインフラ整備、それと大幅な減税です。特に、時限的措置として、海外にある内部留保金を米国内に還元することに対する減税措置が挙げられます。
 米ドル高の原因は、こうした政策に対する期待でした。
【参考記事】
●トランプ大統領誕生で暴落後に株高・円安へ!だが、トレンドを作ると考えるのは早計!?(2016年11月10日、今井雅人)
●トランプ相場で「米国買い」状態だがすべて憶測による値動き。崩れる局面あるかも…(2016年11月17日、今井雅人)
■トランプ政権の経済対策への期待感は、剥げ落ちている しかし、現在ではイスラム教圏の国からの入国制限の失敗、オバマケア廃止の失敗などからトランプ政権に対する信頼感が急速に低下し、経済対策についても、実現性を危ぶむ声が挙がってきているということです。
【参考記事】
●トランプ政権への不安がドル/円の重し!?たとえ戻りがあっても、頭は重くなりそう(3月23日、今井雅人)
●利上げでも米ドル安の衝撃。自慢はするがトランプ政権は結局、何も前に進んでいない(3月30日、今井雅人)
 実際問題、ムニューシン米財務長官は、最近、税制改正などの一連の経済対策が、かなり遅れる可能性があると言及しています。
 もはや、トランプ政権の経済対策に対する期待感は、剥げ落ちてしまっているということを忘れてはいけません。そうであるとすれば、再び米ドルが上昇し始めるには、別の理由が必要になってくるということです。
 現在も、ここから反転して米ドル高に…
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日経平均は4日ぶり小反落、輸出株と金融株が堅調でも買いは続かず

[東京 20日 ロイター] - 日経平均は4日ぶり小反落。為替のドル安・円高一服や朝方公表された3月貿易統計で輸出が好調だったことを受け、大型外需株に買いが先行した。長期金利も下げ止まり、メガバンクなど金融株もしっかりだった。だが、大引け間際に為替がやや円高に振れたことで指数はマイナス圏に転落。今年初の4日続伸とはならなかった。
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メイ英首相の決断がゲームチェンジャーに? 英ポンドは対豪ドルやNZドルの動きに注目

■リスクオフに傾斜しそうなイベントはまだ多く控える みなさん、こんにちは。
 今週(4月17日~)も北朝鮮問題は解決策を見いだせず、不透明なまま。
 加えて、マーケットがリスクオフに傾斜するきっかけになりそうなイベントが数多く控えています。
・4月23日(日)フランス大統領選挙第1回投票
・4月25日(火)北朝鮮軍創建85周年記念日
 通常、こうしたイベント前は本邦機関投資家の動きは限定的なのですが、今週、4月18日(火)から、彼らからの円売りが突如マーケットに断続的に持ち込まれています。
 米ドル/円相場では、108.30~108.50円で米ドル買い注文がかなりまとまって並んでいる模様。
米ドル/円 4時間足(出所:Bloomberg)
 これは2週間前、110円台前半で本邦機関投資家が米ドル買い注文を並べていたのと同じ風景です。
【参考記事】
●ドル/円の上値重いが節目110円も割れず。話題の「忖度」と米ドル買いに関係が…!?(4月6日、西原宏一)
 マーケットのウワサによれば、前回、彼らは110円台前半でかなりまとまった米ドル買い注文を置いており、110.00円のサポートとなっていたのですが、地政学リスクがシリアから東アジアに移行したことで、その米ドル買い注文の多くをいったんキャンセルしたといわれています。
【参考記事】
●地政学リスクはシリアから東アジアへ! 北朝鮮有事は円高要因か? 円安要因か?(4月13日、西原宏一)
 前述のように、リスクオフに傾斜するようなイベントはまだ多く控えていますが、彼らのヘッジ外しと思われる円売りが再開したのはなぜか?
 それは、今週、4月18日(火)に発表されたメイ英首相の決断だといわれています。
■メイ英首相の決断がマーケットを驚かせた 今週(4月17日~)、マーケットを驚かせたのが、メイ英首相の下記の決断でした。
メイ英首相は18日、議会を解散し6月8日の総選挙実施を目指すと発表した。強い基盤を持って欧州連合(EU)離脱交渉に臨むため、予想外の賭けに出た。
同首相が離脱の手続きを正式に開始してから1カ月に満たない。14日からの復活祭休暇に入る前は解散総選挙はないとしていた。
次回総選挙は2020年の予定だったが、与党・保守党の支持率が最大野党を20ポイント以上上回っている現状から、メイ首相は勢力を拡
大できる余地がある。キャメロン前首相から引き継いだ下院でのぎりぎ
りの過半数ではEU離脱交渉を乗り切れないとメイ首相は判断したもようだ。
出所:Bloomberg
議会を解散し6月8日(木)に総選挙実施を目指すと発表したメイ英首相。この決断はマーケットを驚かせた! (C)WPA Pool/Getty Images
 この決断によって、英ポンド/米ドルは急伸。一時1.2905ドルと、あっという間に400ポイント急伸しました。
英ポンド/米ドル 1時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 1時間足)
 マーケットではこの英ポンド/米ドルの反発に否定的な意見も多数。
 その代表的な意見は下記のとおり。
英ポンド上昇は「行き過ぎ」-ステート・ストリートのフェリッジ氏
18日の英ポンドの上昇は、メイ英首相が解散総選挙を目指すと表明したことが「ソフトブレグジット」につながる可能性が高いとの見方に基づいているものの、 「メイ首相は結局のところ『ハードブレグジット(強硬離脱)』派だ」と、ステート・ストリートの北米マクロ戦略責任者、リー・フェリッジ氏が電話取材で指摘した。
メイ首相は移民と国境管理を優先事項に掲げている。これが交渉の出発点なら、ハードブレグジットは避けられない。今回の解散総選挙の方針表明によって英国のEU離脱のシナリオは大きく変化しない
英ポンドの動きは「ショートスクイーズにほかならない」
ユーロ・英ポンドは1ユーロ=0.8500ポンドを上回る水準に値を戻す見込みで、英ポンド・ドルは来週あたり1ポンド=1.26ドル前後に再び下げる見通し。英ポンドの軟調は中長期的に続きそう
出所:Bloomberg
 ただ、前述のようにマーケットは英ポンド/米ドル急騰で反応。英ポンド/円を筆頭とした英ポンドクロス(英ポンドと米ドル以外の通貨との通貨ペア)も急騰しました。
 その背景には、本邦機関投資家の存在が大きく影響していると…