
この記事の要点
- 2026年4月、Xのニキータ・ビア氏が新ルール案を公表
- 仮想通貨初投稿アカウントの自動ロック案
- 193歳のカメ死亡デマ詐欺でミームコインが急騰
- 本人確認を義務化し、詐欺投稿の拡散抑止を狙う
X、仮想通貨投稿に自動ロック導入を検討
X(Twitter)の製品責任者ニキータ・ビア氏は、仮想通貨に関する投稿を初めて行うアカウントを自動的にロックし、本人確認を求める新ルールの導入を検討していることを明らかにしました。
背景には、フィッシングメールで正規アカウントを乗っ取り、仮想通貨詐欺投稿を行う手口が後を絶たない実態があります。
実際に、英国在住のXユーザーは、フィッシングメール経由でXアカウントを乗っ取られ、30秒以内にパスワード・メールアドレス・2段階認証がすべて変更されたと公表しています。
この投稿に対しビア氏は、仮想通貨に関する初回投稿時点で強制的に本人確認を挟むことで「インセンティブの99%を排除できるはずだ」と述べており、新ルールが実装された場合、本人確認が完了するまで投稿は公開されない仕組みになるとしています。
Yeah we’re aware.
We are in the process of implementing auto-locking + verification if a user posts about cryptocurrency for the first time in the history of their account.
This should kill 99% of the incentive, especially since Google isn’t doing shit to stop the phishing…
— Nikita Bier (@nikitabier) April 1, 2026
(前略)現在、アカウントの履歴上初めて暗号資産について投稿した場合に、自動ロックと本人確認を行う仕組みを導入しているところです。
これにより、フィッシングの動機の99%は排除できるはずです。特に、Googleがフィッシングメール対策をほとんど行っていない現状を踏まえると、なおさら有効だと考えています。
AIフィッシング急拡大
30秒で全情報を奪われる、フィッシング詐欺の手口
4,000ドルの身代金要求も
ビア氏の発言のきっかけとなったのは、英国在住のクリエイター・起業家ベンジャミン氏(@HelloBenWhite)が公表した被害事例です。
乗っ取り後30秒以内にパスワード・メールアドレス・2段階認証がすべて変更され、犯人からは4,000ドル(約63万円)の身代金要求を受けたといいます。
ベンジャミン氏は、サポートへの問い合わせを2件提出したと説明しています。その約1時間の間に、同様の新規被害案件が1,300件以上記録されていたことも明らかにしました。
ビア氏が語る初回投稿ロック策の有効性
ビア氏はこの事例を受け、Google側のフィッシング対策にも言及しました。同氏は「Googleがフィッシングメールを止めるために何もしていない以上、我々が対処するしかない」と述べており、プラットフォーム側の自衛策として自動ロックの有効性を強調しました。
同氏は「フォロワー1万人超のアカウントが、過去に仮想通貨との接点なく突然ミームコインを投稿した場合、それは常にハッキングによるものだ」とも指摘しています。
Xをめぐっては以前から、著名人のアカウントを乗っ取って偽のミームコインや「送った仮想通貨を倍にして返す」といった詐欺を投稿する手口が繰り返されており、今回の対策案はこうした一連の被害への対応とみられています。
新ルール案は記事執筆時点でビア氏の提案段階にとどまっており、正式な実装時期や具体的な仕様の発表は今後に持ち越されています。
Drift「最大450億円」流出か
仮想通貨詐欺をめぐる規制と各社の対策
SNSプラットフォームを舞台にした仮想通貨詐欺をめぐっては、各国の規制当局も対応の強化を求める声を上げており、プラットフォーム側の自主的な取り組みへの視線が厳しくなっています。
欧州ではデジタルサービス法(DSA)のもと、2023年8月から大規模プラットフォームに対して違法コンテンツの迅速な削除が義務付けられており、Xも制裁の対象となった実績があります。
ミームコインをめぐる詐欺が後を絶たない状況のなか、Xが初回投稿ロックという仕組みを導入すれば、他のSNSや取引所プラットフォームの対策強化を促す可能性があります。
正規ユーザーの利便性への影響や本人確認の運用方法など、実装にあたっての課題も残っており、ビア氏の提案がXの正式なポリシーとして採用されるかどうか、その実装の範囲と時期が今後の焦点となっています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.65 円)
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Source:ニキータ・ビア氏X投稿
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用






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