
この記事の要点
- スターテイルが2026年3月26日、資金調達完了を発表
- SBIから約80億円調達、シリーズA総額100億円に到達
- 信託型円ステーブルコイン「JPYSC」と専用BC「ストリウム」開発に充当
- 円ステーブルコインと資産オンチェーン化の競争が加速
スターテイル「総額100億円」調達完了、SBI・ソニーが資本参加
スターテイルグループは2026年3月26日、シリーズAラウンドの2ndクローズとしてSBIグループより約80億円の資金調達を実施したと発表しました。
同年1月に実施されたソニーイノベーションファンドからの約20億円の出資と合わせ、シリーズAラウンドの総調達額は約100億円に達しています。
発表によれば、調達資金は、金融資産のオンチェーン取引に特化したレイヤー1ブロックチェーン「Strium(ストリウム)」、日本円連動の信託型ステーブルコイン「JPYSC」、オンチェーン・スーパーアプリ「Startale App」の開発・展開に充当されます。
ストリウムおよびJPYSCは、SBIとスターテイルが共同で開発を進めており、国内の機関向けオンチェーン金融インフラの本格構築を推進する方針です。
初の信託型円ステーブルコイン「JPYSC」
「JPYSC×ストリウム×App」スターテイルの3事業と資本
ソニー・サムスン・SBIが連なる、3年間の資本形成
スターテイルは2023年9月、ソニーネットワークコミュニケーションズからシードラウンドで約5億円を調達し、大手企業との連携を軸にした事業展開を開始しました。
2024年2月にはサムスン電子のCVCであるサムスン・ネクスト、およびシンガポールのUOB銀行のCVCであるUOBベンチャーマネジメントから5億円を追加調達しています。
同年8月には、ソニーグループと設立した合弁会社ソニーブロックソリューションラボを通じて、イーサリアム(ETH)レイヤー2ブロックチェーン「Soneium(ソニューム)」の共同開発を発表するなど、複数の大手企業と並走する体制を築いてきました。
2026年1月にソニーイノベーションファンドがシリーズA 1stクローズとして約20億円を出資し、今回のSBIグループによる約80億円の投資で同ラウンドが完了しています。
| 時期 | 主な出資元 | 調達額 |
|---|---|---|
| 2023年9月 | ソニーネットワークコミュニケーションズ | 約5億円 |
| 2024年2月 | サムスン・ネクスト、UOBベンチャーマネジメント | 約5億円 |
| 2026年1月 | ソニーイノベーションファンド | 約20億円 |
| 2026年3月 | SBIグループ | 約80億円 |
資産のオンチェーン化を担う「ストリウム」と「JPYSC」
JPYSCは、信託型の3号電子決済手段として発行が目指される円ステーブルコインです。信託スキームを採用することで、発行体の破綻時にも資産が保全される構造を持ち、機関利用に適した法的裏付けが設計されています。
SBIとスターテイルが共同開発を進めるストリウムネットワークは、株式・債券・不動産などあらゆる資産のオンチェーン取引を24時間実現することに特化したレイヤー1ブロックチェーンとなっています。
同チェーンは汎用型のパブリックチェーンとは異なり、金融規制への対応や決済の確定性を重視した設計が採用されています。
またStartale Appは、ストリウムとJPYSCが稼働する基盤の上でオンチェーン金融サービスを一般・機関双方に提供する接点として位置づけられており、インフラ整備と利用者向けサービスを一体で展開するとしています。
発表によれば、JPYSCをストリウム上で流通させ、Startale Appを通じて機関・個人双方が利用できるオンチェーン金融サービスとして提供する体制を整備する方針です。
SBIの参加でJPYSC・ストリウムが実サービスに
SBIグループは証券・銀行・保険にまたがる国内最大級の総合金融グループで、同グループの資本参加により、ストリウムおよびJPYSCはSBIの既存顧客基盤や金融インフラと接続される見通しです。
SBIホールディングスの北尾吉孝代表取締役会長兼社長は今回の出資について、「SBIグループのデジタルスペース生態系に加わることで、デジタル金融領域における垂直統合戦略の推進を通じて競争優位性が発揮される」との見解を示しています。
またSBIホールディングスは、スターテイル代表の渡辺創太氏を社外取締役に招聘する予定であることも報じられており、6月の株主総会での承認を前提に、資本関係を超えた経営レベルの連携が進んでいます。
ソニーイノベーションファンドとSBIグループという国内を代表する2陣営が同一ラウンドに揃ったことで、スターテイルはプロダクト開発・販売チャネル・規制対応の各面で強力な後ろ盾を確保しています。
金融資産特化型ブロックチェーンを発表
官民双方で加速する円建てステーブルコインの実用化競争
円建てステーブルコインをめぐっては、三菱UFJフィナンシャル・グループが3メガ銀行共同での決済インフラ実証を表明するほか、日本銀行の植田和男総裁も2026年3月3日に、日銀当座預金のブロックチェーン活用を検証するサンドボックスプロジェクトの推進を明らかにしており、官民双方で動きが加速しています。
JPYSCとストリウムが実稼働に向けた開発を本格化させるなか、信託型ステーブルコインの発行承認とストリウムのメインネット立ち上げの時期に注目が集まっています。
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Source:Startale Group発表
サムネイル:AIによる生成画像






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