
ステーブルコインは対象外
韓国の金融当局が、上場企業による暗号資産(仮想通貨)投資を認めるガイドラインを準備する中、投資対象からステーブルコインを除外する方向で調整しているようだ。韓国紙「ヘラルド経済(Herald Economy)」が3月7日に報じた。韓国ではこれまで、法人による暗号資産取引が事実上制限されており、今回の制度整備は企業による暗号資産の投資解禁に向けた政策転換の一環とみられる。
報道によると、韓国の金融委員会(FSC)は「法人暗号資産取引ガイドライン」を策定中とのこと。同ガイドラインでは、上場企業および専門投資家として登録された法人が、投資や財務目的でデジタル資産を取引する際の基準を示す予定だという。これにより、これまで個人投資家中心だった韓国の暗号資産市場において、企業による投資を段階的に認める制度整備が進む見込みだ。
ただし、ガイドラインで認める投資対象からは、USDTやUSDCなどのドル建てステーブルコインが除外される可能性が高いという。金融当局は、市場初期段階で企業による過度な投資や財務取引が広がることを防ぐため、投資可能なデジタル資産の範囲を一定程度制限する方針とみられる。
一方、ステーブルコインは海外では送金や決済に広く利用されており、韓国の一部上場企業からは、今回の法人投資制度にステーブルコインを含めるよう求める声も上がっているという。USDCなどは取引所で売買しやすく、リアルタイムの為替レートを反映することから、為替ヘッジ手段として活用できるためだ。
しかし現行制度では、ステーブルコインが外国為替取引法上の対外支払手段として認められていない点が課題となっている。同法では、原則として対外支払いは指定外国為替銀行を通じて行う必要があるが、ステーブルコインはその対象に含まれていない。そのため、企業による投資対象として認めた場合、貿易決済など商取引での利用との整合性に法制度上の矛盾が生じる可能性があると指摘されている。
なお、ステーブルコインがガイドラインの対象から除外された場合でも、企業による売買自体が完全に禁止されるわけではない。現在でも一部企業は、メタマスクなどの自己管理ウォレットや海外取引所のOTC(店頭取引)サービスなどを通じて、ステーブルコインを売買しているケースがあるという。
金融当局は当初、法人向けガイドラインで投資対象を明示することには慎重だったとされる。しかし市場の初期段階で無秩序な投資が広がる可能性を踏まえ、一定の方向性を示す必要があると判断したもようだ。報道では、実務タスクフォース(TF)による議論はすでに終了しており、制度設計は最終段階に入っていると関係者が説明している。
同ガイドラインは、韓国で審議が進められている「デジタル資産基本法」との制度整合を踏まえて公表される見込みとされる。
なお韓国では、法人による暗号資産取引解禁に向けた制度整備が進んでいる。韓国政府は2026年内に上場企業や専門投資法人の暗号資産投資を認める方針を示しており、金融委員会(FSC)は自己資本の最大5%までの投資を認めるガイドラインを検討していると地元メディアが報じている。こうした制度整備は、ステーブルコイン規制を含む「デジタル資産2段階法」の立法と連動して進められる見通しだ。
参考:報道
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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