米SECが暗号資産への証券法適用めぐる解釈指針提出。CFTCは予測市場規制へ

米国で暗号資産および関連市場の規制整備進む

米金融規制当局が、暗号資産(仮想通貨)および予測市場を巡る規制整備を進めている。米証券取引委員会(SEC)は暗号資産への証券法適用に関する解釈指針をホワイトハウスに提出。また米商品先物取引委員会(CFTC)は予測市場に関する規則策定の検討を進めている。さらに米銀行規制当局(FRB・FDIC・OCC)はトークン化証券の銀行資本規制上の扱いを明確化した。「ブルームバーグ(Bloomberg)」などが3月5日に報じている。

SECは、暗号資産に連邦証券法をどのように適用するかについての委員会レベルの解釈ガイダンスをホワイトハウスの情報・規制問題局(OIRA)へ提出した。文書のタイトルは「特定の種類の暗号資産および暗号資産に関する特定の取引への連邦証券法の適用に関する委員会解釈(Commission Interpretation on Application of the Federal Securities Laws to Certain Types of Crypto Assets and Certain Transactions Involving Crypto Assets)」となっている。

今回のガイダンスでは、暗号資産の分類枠組みである「トークンタクソノミー(token taxonomy)」の検討が焦点となる可能性があると報じられている。これは暗号資産を種類ごとに分類し、どのトークンがSECの監督下にある証券として扱われるのか、あるいは米商品先物取引委員会(CFTC)の管轄となるのかを整理する枠組みだ。こうした分類は、暗号資産企業の登録、開示義務、事業運営などに影響する可能性がある。

SECのポール・アトキンス(Paul Atkins)委員長は就任以降、デジタル資産規制を優先課題の一つとして掲げており、本来は議会による市場構造法の成立が望ましいとしながらも、必要に応じてSECが独自の権限で規則整備を進める可能性を示している。

一方、暗号資産市場の規制枠組みを整備する法案は今年、上院で停滞している。その背景には、コインベース(Coinbase)などの暗号資産企業がステーブルコイン保有者に報酬を提供する仕組みを巡る銀行業界との対立があるとされる。ホワイトハウスは銀行業界と暗号資産業界の代表者による協議を仲介していると報じられている。

またCFTCは、予測市場に関する規則制定の準備を進めている。ホワイトハウスのOIRAは、同委員会から提出された予測市場に関する措置の審査を開始した。

予測市場は、選挙やスポーツなどさまざまな出来事の結果に対して取引できる金融商品を扱う市場で、近年急速に拡大している。取引の多くはスポーツ関連のイベント契約が占めるが、イランや中東情勢に関連する契約などはワシントンで議論を呼んでいる。

CFTCのマイケル・セリグ(Michael Selig)委員長は、ミルケン研究所のイベントで講演し、同分野について「市場で自己認証できる商品とそうでない商品を含め、提供される金融商品を評価する明確な基準を設定する」と述べた。また近く規則制定に向けた事前通知(ANPRM)を公表する予定だとしている。

米銀行規制当局はトークン化証券の資本扱い明確化

さらに米銀行規制当局(FRB・FDIC・OCC)は、トークン化証券の銀行資本規制上の扱いについて説明するFAQを公表した。規制当局によると、ブロックチェーンなどの分散型台帳技術(DLT)で発行・管理されるトークン化証券であっても、法的権利が従来の証券と同一であれば銀行の資本規制上も従来証券と同様に扱われる。

規制当局は銀行資本規制は「技術中立」であるとの考え方を示しており、証券がどの技術基盤で発行されているかは基本的に資本要件に影響しないとしている。

なお、SECやCFTCのような独立機関は従来、新規規則をホワイトハウスの審査に提出する必要はなかった。しかしトランプ(Donald Trump)政権は2025年、金融規制当局を含むすべての行政機関に対し、新規規制をホワイトハウスに提出するよう求める方針を示している。

参考:SEC提出文書CFTC提出文書米銀行規制当局発表報道 
画像:Reuters

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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