イランで暗号資産取引が活発化、当局の制裁逃れ巡り米が調査=TRMラボ

イランで暗号資産取引が活発化

米ブロックチェーン分析会社TRMラボ(TRM Labs)によると、イランで暗号資産(仮想通貨)取引が活発化する中、米当局は特定の暗号資産プラットフォームがイラン当局者による制裁逃れを助長していないかどうかを調査している。

TRMラボと同業チェイナリシス(Chainalysis)の概算によると、イランの暗号資産取引高は昨年、推定80億~100億ドル(約12.3兆円~約15.4兆円)に達した。国家関連組織と個人投資家の双方が暗号資産に目を向けているためだ。

TRMラボのグローバル政策責任者アリ・レッドボード(Ari Redbord)氏は、国家とつながりのある者による海外への資金移動・外貨取得・物品調達を目的とした制裁回避に暗号資産プラットフォームが利用されていないかどうかを米財務省が現在、調査していると述べた。

同氏は財務省の懸念を直接把握していると明かした。調査対象の暗号資産プラットフォームの名称や拠点については言及しなかった。

イラン国連代表部は記事に関するコメント要請に応じなかった。

国際通貨基金(IMF)は、世界金融システムに占める暗号資産の割合は依然としてごくわずかであるものの、通貨が脆弱な新興国市場では利用が拡大すると予想している。イランはドルベースのシステムから事実上締め出されており、通貨リアルは急落している。

英シンクタンク、王立防衛安全保障研究所(Royal United Services Institute:RUSI)のトム・キーティング(Tom Keatinge)金融・安全保障センター長は「イラン経済への圧力が強まるほど、その結果に対処する準備が必要となる。その一つが暗号資産の利用拡大だ」と指摘した。

ブロックチェーン分析会社は、イランの暗号資産利用実態を完全に把握することはほぼ不可能と指摘する。実際、国家関連と個人利用の取引量比率に関する推計値には大きなばらつきがある。

チェイナリシスは、昨年のイランの取引量の50%が最高指導者ハメネイ師と密接な関係を持つイランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊(IRGC)」に関連していると推定。一方、TRMラボはイラン関連取引の95%が個人投資家によるものと推定している。

分析会社によると、イランの一般国民は通貨リアルの急落を受けて暗号資産を購入している可能性がある。不安定な情勢下で暗号資産を現地取引所から移動させる動きが見られているという。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
イランで暗号資産取引が活発化、当局の制裁逃れ巡り米が調査=分析会社
(Reporting by Elizabeth Howcroft Tommy Reggiori Wilkes)
画像:Reuters

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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