
中国系資金洗浄業ネットワークが拡大か
米国拠点のブロックチェーン調査会社チェイナリシス(Chainalysis)の発表によると、昨年、資金洗浄業者が受け取った暗号資産は少なくとも820億ドル(約12兆5,209億円)に上り、2020年の100億ドル(約1兆5,265億円)から急増した。背景には、中国語話者のグループの急速な拡大が一因としてあるという。
チェイナリシスが1月27日に公表した報告書によれば、最も成長が速いカテゴリーは中国語を使用するマネーロンダリング・ネットワークで、パンデミック期に出現し、2025年には1日あたり約4,000万ドル(約61億628万円)相当の暗号資産を処理していた。
ブロックチェーンは暗号資産取引に関与するウォレットアドレスの記録を作成するが、そのウォレットの背後に誰がいるのかを特定することは困難だ。
しかしチェイナリシスは、中国語を使用するマネーロンダリング・ネットワークが2025年に161億ドル(約2兆4,561億円)相当の暗号資産を処理するために使用していた、約1,800のアクティブなウォレットを特定したとし、これらの数値は過小評価である可能性が高いと指摘する。
チェイナリシスの広報担当者は、同社の手法の詳細についての説明を控えたが、機械学習とフォレンジック専門家を用いて、現実世界の活動をブロックチェーン記録と結び付けていると記載された同社のウェブサイトを参照するようロイターに示した。
中国では暗号資産取引が禁止されており、デジタルトークンは法定通貨や資産として認められていない。中国の最高検察機関によると、2024年には暗号資産関連のマネーロンダリングに関与した3,032人が起訴されている。
規制当局や当局は長年にわたり、暗号資産が犯罪に利用される役割について警告してきた。暗号資産は主流の金融と比べ、具体的な規制の対象となる度合いが低いのが一般的である。それでも専門家は、犯罪者が資金を移動させる手段の一つに過ぎないと指摘している。
チェイナリシスによると、暗号資産マネーロンダリング・ネットワークが摘発を回避するために用いる手法には、「保証」プラットフォームの利用が含まれる。これらはエスクロー(第三者預託)サービスを提供し、資金洗浄業者が自らのサービスを宣伝することを可能にする。
「中国語を使用する保証プラットフォーム、資金移動サービス、そして関連する金融犯罪ネットワークは、取り締まりの努力にもかかわらず適応を続ける、複雑で強靱なエコシステムを明らかにしている」とチェイナリシスは述べた。
「他の種類の違法なオンチェーン活動と同様に、保証サービスに対する措置は混乱をもたらし得るが、中核となるネットワークは存続し、圧力を受けると代替的なチャネルへと移行する」とチェイナリシスは述べている。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Crypto money-laundering hit $82 billion in 2025, researchers say
(Reporting by Elizabeth Howcroft. Editing by Kirstin Ridley and Mark Potter)
翻訳:髙橋知里(あたらしい経済)
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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