Z世代の約1割が暗号資産を保有、制度改革とアプリ連携が後押し|国内銀行調査

暗号資産がZ世代の資産形成に浸透

2026年1月26日、デジタル銀行「みんなの銀行」とiBankマーケティングが共同運営する調査機関マネーインサイトラボは、「2025年度最新版 資産運用実態レポート」を発表しました。

本レポートは、銀行アプリを活用するユーザーの実際の資産運用データを集計・分析したもので、10〜20代のZ世代における暗号資産(仮想通貨)保有率が9.5%に上ることが明らかになっています。

これは全年代を通じて高い水準であり、30代でも10.5%と比較的高い保有率となっています。

同レポートでは、2024年に始まった新NISA(少額投資非課税制度)の定着や、令和8年度税制改正大綱に盛り込まれた暗号資産の申告分離課税(税率20.315%)導入の検討など、政策的な後押しが背景にあるとしています。

こうした動きを受けて、若年層を中心とした資産運用への関心が高まり、暗号資産を含む投資行動が幅広い世代へと波及していることが報告されています。

Z世代に広がる暗号資産保有と投資戦略

リアルデータで見るZ世代のNISA利用

本レポートは、アンケート形式の調査ではなく、資産管理アプリ「レコード」に連携された実際の銀行・証券口座の運用データ(3,736件)を対象に統計処理を行ったリアルデータ分析に基づいています。

分析対象となった「投資アクティブ層」は、複数の金融機関を横断的に利用し、デジタルツールを積極的に活用する特徴があり、幅広い世代の具体的な投資行動が詳細に可視化されました。

全体のNISA口座保有率は2023年の62.0%から2025年には69.6%まで上昇し、Z世代では77.1%と他世代を大きく上回っています。

NISA口座保有率の画像画像:資産運用実態レポートより引用

NISAはもはや若年層にとって特別な制度ではなく、標準的な資産形成の手段として根付き始めていることが示されています。

Z世代の71%が投信を中心に運用

投資対象の内訳を見ると、全世代において投資信託の保有率が9割を超えており、主要な投資対象となっていることが示されています。

ポートフォリオの画像画像:資産運用実態レポートより引用

特にZ世代では、資産全体のうち71.2%を投資信託が占めており、その中でも「S&P500」や「全世界株式」などインデックス型商品の比率が高い点が特徴です。

一方、年代が上がるにつれ、国内株や外国株など個別銘柄への投資が増える傾向が見られ、40代以上では国内株の保有率が約4割に達しています。

これは、資金余力や投資経験の蓄積によって、投資対象の多様化が進んでいることを示しています。

幅広い世代に広がるリターン実感

運用成績においても堅調な推移が確認されており、2025年時点で30代の含み益率は27.5%、40代では25.7%と高い水準を記録しました。

含み損を抱える層は全世代を通じて7%未満にとどまり、直近2年間の市場環境の追い風を受けて、幅広い世代が資産形成における成功体験を積んでいると見られています。

レポートでは、こうしたリターンの安定性が、若年層の投資意欲を支える要因の一つとして挙げられています。

Z世代の暗号資産保有率9.5%に

レポートでは、世代ごとの投資スタイルにおいて「コア・サテライト戦略」が浸透している傾向が示されています。

これは、安定的な運用を担う「コア」(例:投資信託)と、高リスク・高リターンを狙う「サテライト」(例:暗号資産)を組み合わせる投資戦略であり、Z世代ではこの戦略が顕著に表れています。

コアサテライトの画像画像:資産運用実態レポートより引用

レポートによれば、Z世代の9.5%が暗号資産を保有しており、投資信託を軸に新興資産も取り入れる構成を取っています。

一方、30代以降では暗号資産の構成比が低下し、代わりに高配当株や国内株式などの伝統的資産がサテライトとして選択される傾向が強まっています。

50代以上では暗号資産の保有率が6.3%に低下し、リスクに対する許容度の違いがポートフォリオ構成に反映されていることが示されています。

6口座以上を使い分ける投資アクティブ層

レポートでは、投資アクティブ層が複数の金融機関を使い分ける高度な資産管理を行っている傾向も示されています。

連携先の金融機関数を見ると、2つ以上の口座を連携しているユーザーは全体の約9割に達しており、そのうち「6個以上」を併用している層が約4割に上りました。

マネーインサイトラボは、資産の一元管理にデジタルツールを活用する傾向が強く、投資以外でも多様な金融サービスを活用していると指摘しています。

今回の調査からは、Z世代を中心に、堅実性と挑戦性を併せ持つ柔軟な資産形成の実態が浮き彫りになっています。

税制・アプリ連携が広げる暗号資産の裾野

今回の調査結果の背景には、国内暗号資産市場を取り巻く制度改革への期待があるとみられています。

政府は2025年末に発表した2026年度税制改正大綱において、暗号資産の利益に対する課税を約20%に引き下げ、株式と同水準とする方針を示しました。

この新税制が実現すれば、現行の最大55%から20%程度への軽減が見込まれ、若年層を中心に投資意欲の高まりが予想されます。

一方、民間では国内大手取引所コインチェックがメルカリとの連携で初心者層の口座開設を拡大し、2025年にはメルカリ経由の口座数が約340万に達しました。

こうした生活密着型のアプリ連携は、暗号資産の利用層を拡大する要因となっています。

また、LINEとステーブルコイン発行企業JPYCによる連携も進められており、日常的な決済環境への暗号資産の統合が進展しています。

今後は、制度整備とサービス展開が相乗的に作用し、国内における暗号資産の普及がさらに加速すると見られています。

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Source:資産運用実態レポート
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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