暗号資産の国際税務制度「CARF」開始、コインチェックがユーザーに対応呼びかけ

国際税務制度CARF始動、コインチェックが情報提出を要請

国内の大手暗号資産取引所Coincheck(コインチェック)は2026年1月6日、国際的な税務情報共有制度「CARF」が同年1月1日から施行されたことを受け、全ユーザーに「税務上の居住地国」などの情報提出を求めました

CARFは、OECD(経済協力開発機構)が策定した国際的な税務枠組みで、暗号資産の取引情報を各国の税務当局間で自動的に共有することで、国境を越えた取引に伴う租税回避や申告漏れへの対応を目的としています。

コインチェックによれば、この制度に伴い、2025年末までに口座を開設している既存ユーザーは2026年12月31日までに所定の情報を提出する必要があります。

一方、2026年1月以降に新規で口座を開設するユーザーについては、同制度に基づき、口座開設時の手続きをもって申告が行われます。

提出対象となるのは税務上の居住地国などの基本情報で、コインチェックは制度の趣旨を踏まえ、早めの対応を行うようユーザーに呼びかけています。

暗号資産CARF施行、日本で求められる制度理解と対応

国際税務枠組み「CARF」に対応する国内法整備

日本では暗号資産等報告枠組み(CARF)の実施に向け、令和6年度税制改正により「租税条約等の実施に伴う所得税法等の特例に関する法律(実特法)」が改正され、2026年1月1日から暗号資産取引に関する新たな報告制度が適用されました。

これにより、国内の暗号資産交換業者は、利用者の居住地国などの情報を把握したうえで、一定の条件下において取引情報を国税庁へ報告する義務を負うことになります。

一方、利用者側も暗号資産取引を開始する際に「税務上の居住地国等」を申告する必要が生じており、国税庁は制度開始に先立って利用者向けリーフレットを公表するなど制度周知を進めてきました。

暗号資産取引所におけるCARF対応の動き

こうした制度変更を受け、国内の主要暗号資産取引所では、CARFへの対応として、利用者から税務上の居住地国等の申告情報の提出を求める動きが広がっています。

コインチェックは1月6日付で案内を行い、提出期限などの手続き上の要点を説明しました。同様の対応は他の国内取引所でも順次進められています。

なお、2026年1月以降に新規で口座を開設するユーザーについては、口座開設時の登録情報をもって税務上の居住地国等の申告が行われる仕組みが採られています。

国際税務連携に用いられる暗号資産取引情報

ユーザーが提出する「税務上の居住地国等の情報」には、氏名、住所、生年月日、税務上の居住地国などが含まれます。

居住地国が日本のみの場合でも、届出書には「日本」と記載する必要があり、居住地国に外国が含まれる場合には、当該国で付与される納税者番号(TIN)の申告が求められます。

提出された情報をもとに、一定の条件下で暗号資産等取引情報が所轄税務署長に報告され、租税条約等に基づく情報交換の枠組みを通じて、外国の税務当局にも提供される仕組みが構築されています。

コインチェックは、制度の枠組みを踏まえ、税務上の居住地国等の申告を含む所定の対応を行うよう呼びかけています。

暗号資産税制改正とCARFが投資環境に与える影響

日本政府は2026年度税制改正で、暗号資産の利益に対して約20%の申告分離課税を導入する方針を示しており、現行の最大55%課税と比べて税負担が大きく軽減される見通しです。

税制の見直しにより、これまで税負担の大きさを理由に海外へ拠点を移していた投資家や事業者の国内回帰や、市場参加の拡大につながる可能性が指摘されています。

一方で、国内の税制見直しが議論される中、CARFの導入により、暗号資産取引を巡る国際的な税務監視体制は一段と強化されました。

日本を含む多数の国・地域が本枠組みに参加し、暗号資産取引に関する情報共有が進められている状況です。

この枠組みの下では、海外取引所を通じた取引であっても一定の条件下で各国税務当局間の情報共有が想定されるため、国境を越えた所得の把握がより厳格になるとみられています。

税負担の軽減と国際的な情報共有の強化が同時に進む中で、暗号資産市場の制度環境は大きな転換点に差しかかっています。

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Source:Coincheck案内 / 国税庁リーフレット
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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