米司法省ら、サムライ・ウォレットから没収のビットコイン売却でトランプ大統領令違反の可能性も=報道

BTC準備金を巡る判断に注目集まる

米司法省(DOJ)および米連邦保安官局(USMS)が、サムライ・ウォレット(Samourai Wallet)の開発者から没収したビットコイン(BTC)を売却していた可能性があると、「ビットコインマガジン」が1月5日に報じている。

これが事実であれば、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の大統領令(EO 14233)に違反する可能性があるという。

同大統領令では、刑事・民事没収で取得したビットコインを「国家戦略ビットコイン準備金(SBR)」として保有するよう定めているためだ。

報道によれば、サムライ・ウォレットの開発者であるキオンヌ・ロドリゲス(Keonne Rodriguez)氏とウィリアム・ロナーガン・ヒル(William Lonergan Hill)氏が、司法取引の一環として米政府に没収された約57.55BTC(当時約636万ドル相当、日本円で約9.9億円)の扱いが問題視されている。2025年11月3日付で締結された「資産清算合意書」によれば、このビットコインはUSMSに移転されることになっていた。

しかしブロックチェーン分析などから、このBTCはUSMSによる直接保管を回避し、米暗号資産取引サービスのカストディ部門であるコインベース・プライム(Coinbase Prime)のアドレスに送付されたとみられている。オンチェーン分析アーカムのデータによれば、コインベース・プライムの当該アドレス「3Lz5ULL7nG7vv6nwc8kNnbjDmSnawKS3n8」の残高は現在ゼロとなっており、すでに市場で売却された可能性があるという。

大統領令(EO 14233)では、刑事没収によって取得されたビットコインを「政府BGM(Government BTC)」と定義し、原則として売却せず、国家戦略ビットコイン準備金に組み入れるよう各政府機関に命じている。例外的に処分が認められる場合もあるが、その判断には司法長官の関与が必要とされており、今回のケースがその条件に該当するかは不透明だという。

法的観点から見ると、ロドリゲス氏とヒル氏の没収は、無登録送金業の運営を禁じる合衆国法典18条1960節違反に基づくもの。同982条では資産の没収は定められているものの、換金までは義務付けていない。さらに、関連する没収資金の管理法令も、暗号資産を法定通貨に転換することを要求する内容ではないという。

ロドリゲス氏とヒル氏は2024年4月24日、マネーロンダリングおよび無許可の送金業務を行うため共謀したとして、米連邦検察当局から起訴されている。

両名は2015年頃から2024年2月まで「暗号資産ミキシングサービス」を提供するサムライ・ウォレットの開発、マーケティング、運営などに関与した容疑で起訴されている。両名は同サービスから数百万ドルの手数料を得ていたという。

ミキシングとは、暗号資産の取引データを組み合わせることで、利用者のプライバシーや匿名性を維持するために活用される技術だ。

サムライ・ウォレットでは20億ドル以上の違法取引が実行され、シルクロード(Silk Road)やヒドラマーケット(Hydra Market)などの違法なダークウェブ市場からの1億ドル以上のマネーロンダリング取引を促進したという。両名はサムライ・ウォレットを「プライバシー」サービスとして提供しながらもその実態を知っていたと当局は指摘している。

参考:報道
画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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