カルダノ中核組織が「2026年のさらなる成長」に向けた共同提案|5つの分野にフォーカス

「カルダノ重要インテグレーション予算」の共同提案

カルダノ(Cardano/ADA)の代表的な主要5組織が、2026年のさらなる成長に向けて「カルダノ重要インテグレーション予算」と呼ばれる共同提案をコミュニティ審議のために提出したことが明らかになりました。

この提案は「Input OutputEMURGO、Cardano Foundation、Intersect、Midnight Foundation」というカルダノ関連の主要組織が連携して提出したもので、”2026年の成長に向けて必要となる重要インフラを整備する”という内容の予算提案がなされています。

提案内容は「2026年に向けてカルダノエコシステムに不可欠な機能統合を進めるため、財務省(Treasury)から70,000,000 ADAを割り当てる」というもので、提案自体は2025年11月28日に提出、現在は委任代表者(DRep)と6名の憲法委員会メンバーが検討・投票できる状態になっており、有効期限は2025年12月31日(エポック604)までとされています。

2026年に向けたカルダノの準備

オンチェーン化された「重要インテグレーション予算」は、コア組織間で数週間にわたり進められた協力体制の成果を反映したものです。先週のメインネット障害では、この連携の強さが改めて示されました。

現在、この「予算情報アクション」は、DRep(代表者)と6名の憲法委員会メンバーが検討・投票できる状態になっています。

2026年を見据え、この提案はカルダノが次の成長フェーズへ力強く進むための基盤づくりを目的としています。

詳しくはこちら
➡ https://bit.ly/integrations-budget-overview

GovToolで投票
➡ https://bit.ly/Integrations-budget

カルダノの成長に必要な5つの要素

今回の共同提案では「カルダノでは安定したエコシステムが構築されているが、その一方ではいくつかの重要コンポーネントが依然として未整備または不足している」と指摘されており、具体的には以下5つの要素にさらなる改善が必要だと説明されています。

  • Tier1(一流)ステーブルコインの基盤インフラ
  • 機関投資家向けのデジタル資産カストディ/ウォレット
  • クロスチェーンブリッジ
  • 価格オラクル
  • 高度なオンチェーン分析基盤

Intersectの公式発表では「これらの要素は他の主要ブロックチェーンでは標準インフラ扱いとなっているため、これらの環境が整わない限り、カルダノは大規模な経済活動をスケールさせるうえで制約を抱え続けることになる」と説明されており、ここ数ヶ月間でカルダノの主要団体は複数の主流パートナーと交渉を進めており、その協議は成熟段階に到達したため、今はこの機能群をカルダノにもたらすための予算をコミュニティが判断できるタイミングに来ているとも説明されています。

提案承認の場合は専用ファンドを設立

今回の予算提案がDRepと憲法委員会に承認された場合には、上記5つの重要インフラ確立をサポートするための戦略的インテグレーションファンドが設立されることになります。

GovToolで公開されているカルダノ重要インテグレーション予算提案の説明欄では、これら5つの主要要素の重要性について以下のような説明がなされています。

  • ステーブルコイン
    データ層と相互運用基盤が整備されれば、カルダノは“主要ベース通貨”としての一級ステーブルコインをサポートできるようになる。ステーブルコインは価格安定性、予測可能な流動性、機関・個人ユーザー双方へのアクセス性をもたらす重要インフラであるが、その導入には「信頼できるオラクルデータ」と「確立された相互運用経路」が不可欠。そのため、ステーブルコイン統合はインフラ整備の“最終工程”であり、大規模なDeFi普及と持続的な流動性成長を支える“決定的ピース”と位置付けられている。
  • 機関向けカストディ・ウォレット基盤
    ユーザーアクセスとトランザクションの流れは、高品質なウォレット基盤に依存する。マルチアセット対応、dAppとのシームレスな連携、安全なクロスチェーン機能などが求められる。ウォレットはユーザーとCardanoの金融システムをつなぐ“メインインターフェース”であるため、拡張性・信頼性・高機能性のあるウォレットが普及・機関利用・大衆採用を支える鍵となる。また、ウォレットの性能が高まるほど、ブリッジ・分析・ステーブルコインといった新しいインフラ層もユーザーにとって扱いやすくなる。
  • オンチェーン分析基盤
    成熟した金融エコシステムには、透明性・リアルタイム性・リスク状況・資金フロー・アプリパフォーマンスなどを可視化する分析基盤が必須。高度な分析基盤が整うことで、開発者・機関・コンプライアンス担当・一般ユーザーが、流動性状況の評価・プロトコルの健全性監視・意思決定が行いやすくなる。これが欠けている状態ではDeFiの透明性が低く、機関参入が進まず、エコシステム全体のリスク管理も困難になる。
  • クロスチェーンブリッジ
    信頼できるデータ層が整った後に必要なのが、Cardanoと他チェーン間での流動性やユーザー移動を可能にするブリッジ基盤である。ブリッジは、異なるブロックチェーン間での資産移動を安全に実現し、新しい流動性プールや外部ユーザー層へのアクセスを開く。ブリッジが存在しない場合、Cardanoは“孤立したチェーン”となり、資本、開発者、機関ユーザーの流入が大きく制限される。
  • 価格オラクル基盤
    オラクルは、DeFiやRWA運用に必要な外部データ(資産価格・リスクデータ・担保評価など)を供給する中核インフラ。現在も「Charli3」や「Orcfax」といったネイティブ提供者は存在するが、Cardanoには依然として世界的に認知される機関レベルの価格オラクルプロバイダが欠けている。この不足により、大手ステーブルコイン発行企業や金融アプリがCardanoに展開できない状況になっている。彼らは信頼されたオラクルネットワークのデータを必要とするためだ。強固な価格オラクル基盤の整備は、上位レイヤーの金融システムを構築するための“最も根本的なステップ”となる。

なお今回の取り組みは、カルダノで同時進行している他の主要プロジェクト(Midnightのローンチ、Bitcoin DeFiの発展、Ouroboros Leios・Midgard・Starstream などのプロトコル強化)とも並行して進むことになるとのことで、提案が承認されればステーブルコイン基盤・流動性の経路・クロスチェーン接続など数多くの参加者が優先事項として求めてきた重要インフラの前進が後押しされると期待されています。

共同提案の詳細確認は「GovTool」で行うことが可能で、来週にはX(旧Twitter)スペースで詳細が議論される予定とも報告されているため、今後の展開などにも注目です。

>>最新の仮想通貨ニュースはこちら

source:Intersect発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

コメント

タイトルとURLをコピーしました