ステーブルコイン特化L1「プラズマ」、伊VASP登録企業買収、MiCA下CASP認可の申請へ

PlasmaがイタリアのVASP登録企業買収

ステーブルコイン特化レイヤー1ブロックチェーンを展開するプラズマ(Plasma)が、イタリアのVASP(仮想資産サービスプロバイダー)登録企業の買収を10月22日に発表した。

発表によると、プラズマはオランダでオフィスも開設し、さらにCCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)とMLRO(マネーロンダリング報告責任者)を含むコンプライアンス人材を採用したとのこと。

またプラズマは次の段階として、EU(欧州連合)の「暗号資産市場規制(MiCA/MiCAR:Markets in Crypto Assets Regulation)」に基づく完全な認可を受けたCASP(暗号資産サービスプロバイダー)認可を申請する計画とのことだ。

なお、プラズマの広報担当者がメディア「コインデスク(CoinDesk)」に語った情報によると、プラズマが買収したイタリア法人はGBTCイタリア(GBTC Italia)だという。今回の買収により、GBTCイタリアの社名はプラズマ・イタリア(Plasma Italia)へ改称されるとのこと。また、オランダ法人の社名はプラズマ・ネザーランド(Plasma Nederland)になる予定だという。

さらに、プラズマはEMI(電子マネー機関)の認可取得に向けて準備を進め、法定通貨のオンランプ・オフランプをプラズマのステーブルコイン基盤に直接統合する計画だ。またEMIの取得により、プラズマはカード発行、プリペイド型ウォレット、法定通貨接続に加えて、提携銀行を経由した現地の決済ネットワークへ直接アクセス可能になるとしている。

プラズマによれば、必要なライセンスを自社で保有することでサードパーティリスクの低減、コストの圧縮、そしてサービス提供開始までのタイムラインの短縮が可能になるという。これにより、規制準拠の決済ネットワークを広範囲に展開できる体制に近づくとのこと。

さらに、プラズマのインフラ上に構築された同社のステーブルコインネオバンク「プラズマ・ワン(Plasma One)」では、利回り付きの貯蓄やカードでの支出、即時送金、クロスボーダー決済の提供を目指すとのことだ。

ちなみに、英フィンテック企業レボリュート(Revolut)は10月21日付でキプロス証券取引委員会(CySEC)からMiCAライセンスを取得。またビットコイン(Bitcoin)アプリ提供のリライ(Relai)は、10月23日付でフランス金融市場庁(AMF)からMiCAライセンスを取得した。

さらに、暗号資産(仮想通貨)ウォレット・取引サービス展開のブロックチェーンドットコム(Blockchain.com)が10月23日に公式ブログでMiCAライセンス取得を発表した。同ライセンスの認可当局はマルタ金融サービス庁(MFSA)とのことだ。

プラズマとは

プラズマが提供するのは、世界最大のシェアを誇るステーブルコイン「USDT」の取引に特化して設計されたレイヤー1ブロックチェーン「プラズマ」だ。同チェーンでは、USDTの送金においてガス代ゼロの環境を実現し、効率的かつ低コストな決済基盤を提供する。

また、今年9月25日にはプラズマのメインネットベータ版とネイティブトークン「エックスピーエル(XPL)」がリリースされている。なおプラズマの事業主体はチェーン・テクノロジーズ・リサーチ(Chain Technologies Research)だが、プラズマ名義で事業が行われている。

参考:プラズマ
画像:iStocks/Aleksei_Derin

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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