
ファルコンXが21シェアーズ買収へ
機関投資家向けのデジタル資産プライム・ブローカレッジを提供するファルコンX(FalconX)が、上場投資信託(ETF)事業を強化する一環として、暗号資産(仮想通貨)投資運用会社21シェアーズ(21Shares)を金額非公表で買収すると、10月22日に発表した。
この取引は、幅広い暗号資産に連動する多数の新規現物ETFにおいて、米証券取引委員会(SEC)が障害を取り除いてから、わずか1カ月余り後のタイミングとなる。SECはライトコイン(LTC)、リップル(XRP)、ソラナ(SOL)、エイダ(ADA)、ドージコイン(DOGE)の暗号資産ETF発行を目指す発行体に対し、19b-4届出書(Form 19b-4)の撤回を要請した。
2018年にハニー・ラシュワン(Hany Rashwan)氏とオフィーリア・スナイダー(Ophelia Snyder)氏が設立した21ワンシェアーズは、現在、数十本のプロダクトで運用資産残高(AUM)が110億ドル(約1兆6,767億円)を超えている。
ファルコンXは、21ワンシェアーズの暗号資産ETFに関する専門性と自社のブローカレッジ・プラットフォームを活用し、デジタル資産投資商品の普及を一段と進める計画だ。
「米SECが上場手続きを簡素化するなか、市場がビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のラップ型商品だけを超えて広がる局面で、彼らは整備班(ピットクルー)でありドライバーにもなれる体制を整えつつある」と、ランニング・ポイント・キャピタル・アドバイザーズ(Running Point Capital Advisors)のパートナー兼最高投資責任者(CIO)であるマイケル・アシュリー・シュルマン(Michael Ashley Schulman)氏は述べた。
もっとも、SECの基準改定によって暗号資産ETFの申請が相次ぐ見込みである一方、米連邦政府の閉鎖により、同委員会の審査・承認能力が抑制される可能性もある。
また、暗号資産および関連企業に連動する高レバレッジ型ファンドへの懸念も高まっている。今月初めには、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が中国との貿易摩擦を再燃させたことを受け、このセクターは過去最大の売りに見舞われた。
2022年の資金調達ラウンドで評価額80億ドル(約1兆2,194億円)と評価されたファルコンエックスは、累計で2兆ドル(約304兆8,500億円)超の取引を仲介し、顧客基盤は2,000を超える機関投資家に及ぶ。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Crypto trading firm FalconX to buy 21shares in ETF push
(Reporting by Ateev Bhandari and Arasu Kannagi Basil in Bengaluru; Editing by Sahal Muhammed and Sriraj Kalluvila)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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