
ソラナ基板の新たな無期限先物DEXが構想中
ソラナ(Solana)共同創設者のアナトリー・ヤコベンコ(Anatoly Yakovenko)氏が、新たな無期限先物DEX「パーコレーター(Percolator)」の構想を10月21日にXで発表した。
同氏は対話型AI「クラウド(Claude)」を活用し、ソラナ上で新しい無期限先物DEXを試験的に開発しているという。
投稿に添付されたスクリーンショットには「パーコレーター」と名付けられたギットハブ(GitHub)リポジトリが写っており、同プロトコルが「シャーディング型の無期限先物取引プロトコル」として設計されていることが確認できる。ギットハブ上の説明によると、パーコレーターは主に「スラブ(Slab)」と「ルーター(Router)」の2つの機能で構成されるのが特徴だ。
スラブはひとつひとつが独立した取引所のように機能する「小型マッチングエンジン」だ。ユーザーの注文を受けて複数のスラブが板情報を管理し、売買のマッチングや約定を自律的に行う。各スラブはそれぞれ異なる銘柄や市場を担当でき、リスク管理や証拠金計算も内部で完結する仕組みになっている。つまり複数のスラブが同時に動作することで取引処理を分散する仕組みだ。これによりネットワーク全体の混雑を防ぐ設計となっている。このスラブ構造が、同プロトコルにおけるシャーディング型アーキテクチャの中核を成すとみられる。
一方、ルーターはそれらのスラブを束ねる「統括管理レイヤー」として機能する。ユーザーが複数のスラブでポジションを持つ場合、その資産の担保管理や利益・損失を横断的に集計し、全体のリスクをコントロールする。必要に応じてポジションのリバランスも行い、システム全体の整合性を維持する。これにより多数の取引エンジンが並列で動いても、ひとつの統合された取引体験を提供できる構造となっている。
この設計は、単一のマッチングエンジンを中心に構築された既存の無期限先物DEXとは異なり、スケーラビリティと耐障害性を両立させる点に特徴があるとみられる。
同プロジェクトのローンチ時期は不明だが、ギットハブ上では開発が進行中だ。ヤコベンコ氏は「アイディアを盗んでいい」と呼びかけており、オープンな開発実験として協力を促している。
なおギットハブ上ではすでに外部開発者によるプルリクエストが複数確認されており、同プロジェクトに対して早くもコミュニティ主導の貢献が始まっている。
Oh man, I now know @AndreCronjeTech’s pain.
— toly
I am just messing around with Claude to see how well it can generate Pinocchio and test with surfpool.
Pls steal the idea. I want to see if it’s possible to replicate the same prop-amm competition for spot but for perps.
1) a… https://t.co/obTeEFVUrD(@aeyakovenko) October 20, 2025
参考:ギットハブ
画像:iStocks/Peach_iStock
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参照元:ニュース – あたらしい経済
(@aeyakovenko) 

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