イーサL2スタークネット、ビットコイン(BTC)ステーキング稼働開始

スタークネットがBTCステーキングに対応

イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「スタークネット(Starknet)」のメインネットで、ビットコイン(BTC)のステーキングが稼働開始した。公式Xより9月30日に発表された。

現在スタークネットでは6.5万超以上のデリゲーターと5.5億~5.8億STRKがステーキングされているが、ここに新たにBTCステーキングも追加される。

スタークネットはイーサリアムのセキュリティに依存するzkロールアップ(zk-rollup)でありながら、独自にSTRKトークンを用いたPoSメカニズムも導入している。今回スタークネットは、BTCをステーキング可能な資産とするPoS設計に拡張したという。

またBTCは暗号資産(仮想通貨)の中でも比較的リスクが低いとされ、必要とされる報酬率も低く済む傾向がある。このため長期的にはSTRK単独のステーキングに比べ効率的なネットワーク運営につながる可能性があるという。

スタークネットのガバナンスで承認された設計に基づき、BTCのコンセンサスへの寄与は全体の25%に制限され、残りの75%はSTRKが担う。この仕組みにより、STRKの役割とガバナンス上の中心性は維持されるとしている。

さらにスタークネットは、BTCステーキングを通じて「フライホイール効果」を期待している。ビットコインからのBTC流入がネットワークの流動性を高め、これが新たな開発者や資産を呼び込み、結果としてSTRKステーキングの増加につながる。STRKステーキングが増加すればBTCステーカーへの報酬分配も拡大し、再びBTCホルダーの参加を促すという循環が生まれる設計だ。

スタークネットでBTCをステークしたユーザーは、流動ステーキングトークンを受け取り、DeFi(分散型金融)での利用にも参加できるようになるという。これによりスタークネット全体のエコシステム拡大も見込まれている。

スタークネット財団はブログで「現在、約98.5%のBTCは未活用のまま眠っている。ステーキングを通じてその価値をネットワークセキュリティと流動性に結びつけることは、ビットコインとスタークネットの双方にとって大きな転機となる」と述べている。

今回のBTCステーキング導入は、スタークネットが「ビットコインおよびイーサリアム双方のL2」としての方向性を示した一連の取り組みの一環でもあるという。今後もzk技術を活用し、両レイヤーにスケーラビリティとセキュリティを提供する取り組みを強化していく方針だ。

なおスタークネットはこれまでもビットコインとの統合を進めてきた。2025年3月には「ビットコインとイーサリアムを統合するL2開発計画」をブログで公表。続いて7月にはビットコインウォレット「エックスバース(Xverse)」との統合の発表。9月30日には、1億STRKを投下してBTCを担保にした借入とBTCプールの流動性を底上げする6か月間の施策「BTCファイシーズン(BTCFi Season)」を告知している。スタークネットは、これらの施策を通じてBTC活用を推進してきた。

参考:スタークネット
画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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