
ノヴォグラッツ氏「FRB議長の人事次第でBTC急騰の可能性」
米国の仮想通貨投資会社Galaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)のマイク・ノヴォグラッツCEOは2025年9月27日、次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長が極端にハト派的な政策を採用すればビットコイン(BTC)が20万ドル(約2,980万円)に到達する可能性があるとの見解を示しました。
ノヴォグラッツ氏はこのシナリオを「ビットコインや仮想通貨市場にとって最大級の強気材料になり得る」と述べ、早期の金融緩和(利下げ)が吹き上げ相場を引き起こす可能性があることを指摘しています。
さらに同氏は「ビットコインが20万ドルに到達することは可能か?もちろん可能だ」と述べ、実現すれば全く新しい相場展開になると強調しました。
一方で同氏は、積極的な利下げは仮想通貨にとって強気材料となるものの、米国経済には大きな代償を伴うと警鐘を鳴らしました。同氏は「それが起こってほしいか?いいえ。私はアメリカが大好きだ。アメリカにとって本当に最悪の事態になる」と述べています。
FRBが9月17日に0.25%の利下げを発表した直後、ビットコイン価格は一時10%以上上昇しました。ノヴォグラッツ氏はこの動きを例に挙げ、過度な金融緩和が仮想通貨を押し上げる一方で、米国経済には大きな負担になると強調しました。
「YCC導入なら340万ドル到達も」
ハト派FRB議長で起こり得るビットコイン相場の変化
YouTubeで公開されたカイル・シャッセ氏とのインタビューで、ノヴォグラッツ氏は「トランプ米大統領がハト派の人物を次期FRB議長に任命する公約を果たせば、金(ゴールド)と同様にビットコインが急騰する可能性がある」と述べました。
続けて同氏は「FRBが不適切なタイミングで利下げを行い、極端なハト派の議長が就任すれば、ビットコインは吹き上げ局面(ブローオフ・トップ)になるだろう」と指摘しています。
なお、ロイターの報道ではトランプ氏が次期FRB議長候補をケビン・ハセット氏、クリストファー・ウォラー氏、ケビン・ワーシュ氏の3人に絞ったと伝えられており、市場はそれぞれの政策スタンスに注目しています。
ただし、ノヴォグラッツ氏はこの極端なシナリオが公式発表があるまで市場に完全には織り込まれないと指摘し「トランプ氏が実際に過激な行動を取るまでは、市場は本気で信じないだろう」と述べました。
同氏は、FRBが利下げを発表した直後にビットコインが急騰したことを踏まえ、超緩和政策が米ドルを弱体化させると同時に、株式や仮想通貨などのリスク資産を押し上げる働きがあると説明しました。
主要銘柄急落の要因と回復シナリオ
ビットコイン11万ドル回復と市場の強気姿勢
ビットコイン価格は記事執筆時点で、約12万ドル(約1,790万円)まで回復しており、9月後半の一時的な下落から持ち直した形となっています。
アルトコインも同様に、9月28日深夜から回復基調に転じ、イーサリアム(ETH)やエックスアールピー(XRP)などの主要銘柄が上昇しました。
市場の一部では強気論が根強く、アナリストらは「現在の相場はまだピークではなく、次のサイクルで20万~30万ドルを目指す可能性がある」との見方を示しています。
さらに、米運用大手ARK Invest(アーク・インベスト)のキャシー・ウッドCEOは「ビットコインは圧倒的に最大の仮想通貨になる」とその優位性を改めて強調しました。
これらの動きは、金融政策や規制環境の変化を見据えた市場の期待を反映しており、今後もビットコインの動向への関心はさらに高まりそうです。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=149.13 円)
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Source:マイク・ノヴォグラッツ氏インタビュー動画
サムネイル:AIによる生成画像







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