
アルトコイン暴落警告と年末反発シナリオ
仮想通貨トレーダーでアナリストのアルトコイン・シェルパ氏は2025年9月25日、自身のX(旧Twitter)への投稿で「アルトコインの99%が暴落局面に入る」との見解を示しました。
同氏はXで約25万5,000人のフォロワーを持つ著名アナリストで、投稿ではアルトコインの99%が今後数週間にわたり下落基調を続け、その後数週間のレンジ(横ばい)相場を経て、12月から1月頃に大幅に反発する可能性があると指摘しています。
IMO:
-Downtrend followed by chop for 99% of altcoins and then full ripping in December/January
-Majors and coins w. DAT flows hold up *ok* , the rest of the market pulls back in the short/mid term
-99% of alts will continue pulling back for the next few weeks and this will be…
— Altcoin Sherpa (@AltcoinSherpa) September 25, 2025
アルトコインの99%はまず下落トレンドを経て、その後レンジ相場(横ばいのもみ合い)に入り、12月〜1月にかけて大きく上昇すると予想しています。
メジャーコインや流動性のあるコインは比較的堅調ですが、それ以外のコインは短期〜中期で下落するでしょう。
ほとんどのアルトコインは今後数週間下落が続き、その後数週間の調整期間があると考えています。
とはいえ、すべてが絶望というわけではありません。12月〜1月は市場全体にとって非常に良い時期になると思います。
この予想が外れるとすれば、ビットコインが12万ドルをしっかり突破してさらに上昇するような場合です。その場合は、市場は完全に勢いづくでしょう。
この見解は、仮想通貨市場全体の下落傾向が強まるタイミングで示され、多くの市場参加者がアルトコインの動向に注目する中での発信となりました。
ETF・RWA・ステーブルコインが市場を再定義
アルトコイン市場の下落見通しと年末反発シナリオ
下落とレンジを経るアルトコイン相場の展望
シェルパ氏は今回のX投稿で、アルトコイン市場の短期的な動向について見通しを示しました。
同氏は「ほぼすべてのアルトコイン(約99%)は、今後数週間下落を続けた後、さらに数週間は横ばい推移(コンソリデーション)する」と述べています。
また「12月から1月にかけて市場は大きく好転する」との見解も示し、年末にアルトコイン市場が大きく反発する可能性が高いと強調しています。
この見解は「まだ希望が完全に失われたわけではない」とするシェルパ氏の楽観的な見方を示しており、現在の下落局面を乗り越えれば、アルトコイン市場に再び勢いが戻る可能性があることを示唆するものです。
長期下落銘柄と急騰銘柄の回復力の違い
さらに同氏は別の投稿で、市場動向によって銘柄ごとの反発力に差が生じると述べています。
長期間下落トレンドが続いていたアルトコインは、他の銘柄より先に回復に向かう可能性が高いと指摘しました。一方、直近で急騰した銘柄は反発力が弱く、上昇幅が限定的になるとの見解を示しています。
また、時価総額の大きいドージコイン(DOGE)などは、いわゆる「ファンダメンタル重視」の銘柄に比べ、有利に働く可能性があるとの見方です。
こうした見解は、今年前半に実需や技術的価値に基づく大型アルトコインが一巡した一方で、投機的なミーム銘柄には相対的な上昇余地が残されている可能性を示唆するものとみられています。
ビットコイン価格によるシナリオ無効化
さらに、今回の予測には前提条件となる「無効化シナリオ」も示されています。
シェルパ氏は「もしビットコイン(BTC)価格が12万ドル(約1,800万円)を明確に上抜け、強い上昇を続けた場合、私のシナリオは無効化される」と述べています。
ビットコインが想定以上に力強いブル(上昇)相場に突入した場合には、アルトコインの大幅下落から年末反発という筋書き自体が崩れ、市場全体がそれ以前に強気相場へ移行する可能性もあることを示唆しています。
この見解は、ビットコイン価格の動向がアルトコイン市場に与える影響力の大きさを改めて強調するもので、投資家にとってはBTCの動向次第で戦略の見直しが必要となることを示しています。
BTC・ETH・XRP急落で投資家心理が悪化
仮想通貨市場が下落基調、9月末に大幅調整局面
政治リスクとFRB政策の不透明感が市場の重しに
2025年9月26日の仮想通貨市場は米国景気や政策を巡る不透明感から大きく値を崩しています。
特に米国では政府予算を巡る対立から10月1日に迫る政府機関閉鎖(シャットダウン)懸念が高まっており、投資家がリスク回避姿勢を強めたことが市場下落の主要因の一つとされています。
また、FRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策に関する先行き不安(利下げ時期の不透明感)や大口投資家による売り圧力の増大も相まって、仮想通貨から資金が流出する状況が続いている状況です。
主要銘柄の急落が市場全体を押し下げる
この数日間でビットコイン価格は一時108,000ドル(約1,630万円)台まで下落し、イーサリアム(ETH)も心理的節目である4,000ドル(約60万円)を割り込む急落を記録しました。
代表的なアルトコインも軒並み下落し、イーサリアムは前日比で一時約7%安、ドージコインは約8%安となるなど、市場全体にリスクオフの動きが広がっています。
さらに9月末には過去最大規模となる約230億ドル(約3.4兆円)相当のオプション満期が控えており、市場参加者によるポジション調整も価格変動の要因となっています。
その結果、週初からの仮想通貨全体の時価総額は約1,620億ドル(約24兆円)以上減少し、市場は年初来の厳しい調整局面に入る展開となりました。
年末反発期待と広がる投資家の不安
こうした下落局面で、シェルパ氏の「年末に市場好転」との見立ては、多くの投資家にとって一筋の希望となる可能性があります。
しかし、不確実性の高い状況下では楽観視は禁物であり、専門家はマクロ経済の動向や機関投資家の資金フローにも注視すべきだと指摘しています。
実際、米国政府閉鎖が現実となれば経済指標の発表遅延や金融行政の停滞を招き、市場心理を冷やす可能性があります。
一方で、長期的にはブロックチェーン技術の発展や分散型金融(DeFi)の普及、さらに機関投資家の関与拡大といった市場を下支えする要因も健在とされ、短期的なボラティリティ(価格変動)が収束した後には再び回復基調に戻る可能性も指摘されています。
今後の仮想通貨市場はマクロ要因やビットコイン価格に大きく左右される見通しであり、投資家は短期の値動きよりも中長期の展開を冷静に見極める姿勢が求められます。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=149.78 円)
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Source:アルトコイン・シェルパ氏X投稿
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