財務戦略でカルダノ（ADA）を初購入
NASDAQ上場企業のReliance Global Group（ナスダック：RELI）は2025年9月22日に、同社が開始したデジタル資産財務戦略の一環としてカルダノ（Cardano/ADA）の初回購入を完了したことを発表しました。
Reliance Global Group（リライアンス・グローバル・グループ）は、AIや自動化などの独自技術を活用して従来の保険代理店モデルを変革しているインシュアテック企業（保険テクノロジー企業）であり、保険代理店やブローカーが効率性を高めるためのAI・クラウドベースのB2B/B2Cプラットフォーム「RELI Exchange」などを提供しています。
同社は今月15日に合計最大1億2,000万ドル（約177億円）相当の仮想通貨を購入するデジタル資産の分散型ポートフォリオ構築計画を発表しており、17日にはイーサリアム（ETH）を購入したことが報告されていましたが、今回はこのデジタル資産財務戦略の一環としてカルダノ（ADA）を初購入したと報告されています。
今回購入したADAの数量は明らかにされていませんが、15日の発表時点では「第一段階で最大6,000万ドル、その後に6,000万ドルで、合計最大1億2,000万ドル相当の仮想通貨を購入する計画」と説明されていました。また、これまでのデジタル資産財務戦略に関する発表では、以下のような仮想通貨を購入することが報告されています。
カルダノ（Cardano/ADA）を採用した理由
Reliance Global Groupは公式発表の中でカルダノ（ADA）の様々な強みを説明しており、「カルダノは時価総額で世界のトップ10に入る暗号資産の一つであり、研究主導の基盤・エネルギー効率・実用的なユースケースによって際立っている」と語っています。
また「カルダノは他のブロックチェーンプロジェクトとは異なり、査読済みの学術研究と形式的検証手法を用いて一から開発されている。各プロトコルのアップグレードが頑健で科学的に裏付けられている」とも説明されていて、カルダノの主なメリットとしては以下のような点が挙げられています。
- エネルギー効率に優れたPoS
Ouroborosコンセンサスは安全・持続可能・スケーラブル。 - レイヤードアーキテクチャ
トランザクション層とスマートコントラクト層を分離し、アップグレードを容易に。 - ガバナンスと相互運用性
ADA保有者による投票、完全分散化に向けた進展。 - 実世界での採用
エチオピアでのブロックチェーンID導入を含む新興国との提携。 - 持続可能性
トレジャリーモデルにより外部依存なしで継続的な開発資金を確保。
Reliance Global Groupのデジタル資産財務戦略には主要な暗号資産が組み込まれていますが、今回は「査読済みでスケーラブルなブロックチェーン、エネルギー効率に優れたPoS設計、そして拡大する実世界での採用で知られるカルダノを財務資産に加えることで、デジタル資産ポートフォリオをさらに強化する」と説明されています。
Reliance Global Groupの会長兼CEOであるEzra Beyman氏は、カルダノ（ADA）の購入について次のようにコメントしています。
カルダノを当社のデジタル資産財務に加えることは、強固な基盤と長期的な可能性を併せ持つ資産へのコミットメントを反映しています。持続可能性、厳格な開発、コミュニティ主導のガバナンスに重点を置くカルダノは、当社の戦略に非常に魅力的な要素を加える存在です。
当社は多くの企業のように機会主義的に暗号資産に取り組むのではなく、規律あるアプローチで財務戦略を遂行する方針です。暗号資産諮問委員会がガバナンス、カストディ、コンプライアンスを監督し、ベストプラクティスに沿った意思決定を行います。
数量より質を重視し、株主価値の長期的な創出を優先することで、Relianceはブロックチェーン革新の利点を活用しながら、インシュアテックと分散型金融を融合させるという当社のビジョンを強化できると考えています。
— Ezra Beyman氏（Reliance Global Groupの会長兼CEO）
暗号資産投資戦略を採用する企業は世界的に増えてきているため、今後もこのような事例はさらに拡大していくことになると予想されます。最近ではアルトコインを積極的に購入する企業も増えているため、そのようなアルトコイン関連の動向などにも注目です。
※価格は執筆時点でのレート換算（1ドル=147.87円）
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source：Reliance Global Group公式発表
サムネイル：Shutterstockのライセンス許諾により使用
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