ライオングループ、SOL・SUI資産をHYPEに段階的転換へ|仮想通貨ポートフォリオを再編

ライオングループ、HYPE集中で成長戦略を加速

2025年9月8日、ナスダック上場企業ライオン・グループ・ホールディングス(LGHL)は、自社が保有するソラナ(SOL)スイ(SUI)を段階的にハイパーリキッド(HYPE)へ移行する方針を発表しました。

ライオングループは、HYPEのレイヤー1基盤と分散型永久先物取引所の機能を活用し、仮想通貨ポートフォリオの効率化を進めると説明しています。

発表によると、同社は市場の変動を踏まえ、段階的にHYPEを買い増す「積立戦略」を採用する方針で、平均取得コストを抑えつつ取得タイミングの最適化を図る計画です。

また、同社CEOのウィルソン・ワン氏は「ハイパーリキッドはオンチェーンのオーダーブックと高効率な取引基盤を備えており、分散型金融(DeFi)領域で最も魅力的な機会だ」とコメントし、SOLとSUIからHYPEへのシフトでポートフォリオ効率を高め、持続的成長を狙う姿勢を示しました。

LGHLのHYPEトレジャリー構想と資産再編の狙い

アジア市場を視野に入れたHYPE保有計画

ライオングループ(LGHL)は6月、ATWパートナーズから6億ドル(約880億円)の資金調達枠を確保し、HYPEを主要準備資産とする「HYPEトレジャリー」戦略の開始を発表しました。

当時の発表では、HYPEトークンを中核に据えつつ、ソラナやスイなど次世代レイヤー1銘柄も戦略的に蓄積するとしており、これらの資産は米大手カストディ企業BitGoによる保管およびステーキングの対象とする方針を示していました。

さらに、東京証券取引所(TSE)やシンガポール証券取引所(SGX)へのセカンダリ上場の検討にも言及しており、実現すれば世界最大規模のHYPE準備金を備える企業としてアジア初の上場例になる可能性があるとも述べています。

SOL・SUI売却でHYPE備蓄を強化する狙い

今回発表されたSOL・SUI資産のHYPE転換は、このHYPEトレジャリー戦略をさらに推進する施策として位置付けられています。

LGHLは、BitGoがハイパーリキッド(Hyperliquid/HYPE)のEVM対応カストディサービスを提供開始したことが今回の決定の背景と説明しており、こうしたインフラ整備に合わせて自社の仮想通貨準備金をHYPEに集中させる方針を示しています。

ウィルソン・ワンCEOは6月「オンチェーンでの分散型取引執行こそが取引の未来だ」と述べ、HYPEを軸とする戦略が将来の成長に不可欠との見解を明らかにしていました。

HYPE取得戦略が企業価値に与える効果

現在、ライオングループは約6,600 SOLと約100万 SUIを保有しており、時価はそれぞれ約140万ドル(約2億円)と約350万ドル(約5億円)に相当します。

現時点の価格で保有するSOLとSUIを全てHYPEに換算すると、新たに約9万HYPEを取得することになり、既存の約12万8,000 HYPEと合わせて、合計で約21万8,000 HYPE超となる計算です。

ライオングループは今回の方針について、仮想通貨市場での機会探索を継続しつつ、財務リザーブの成長・管理状況に応じて情報更新を適宜行うとしています。

公式発表では、この取り組みが同社の統合型トレーディングプラットフォーム戦略と整合し、革新的な取引ソリューションの追求という企業ミッションにも適合すると説明しています。

HYPEトークン急騰の背景と金融大手の支持

Hyperliquidの独自ステーブルコイン計画

分散型取引所(DEX)「ハイパーリキッド(Hyperliquid)」のネイティブトークンHYPEは、独自ステーブルコイン「USDH」導入への期待を背景に上昇し、9月9日には史上最高値を更新しました。

また、Hyperliquid財団は9月14日に「バリデーター投票を実施して独自ドル連動型ステーブルコインのティッカーを”USDH”とするかを決定する」と発表しており、Paxos(パクソス)やFrax、Agora(アゴラ)など複数のプロジェクトがこのUSDH発行を提案しています。

米資産運用大手VanEckのHYPE支持表明

さらに、米資産運用大手VanEck(ヴァンエック)のヤン・ヴァン・エックCEOは9月8日、自身のX(旧Twitter)で「私たちはハイパーリキッドに期待している」と投稿し、同社が数カ月にわたりHYPEエコシステムに関与していることを明らかにしました。

(前略)

私たちはHyperliquidに対して強い期待を持っており、数か月前からオーナーとして関わっています。

(後略)

大手伝統金融のCEOによる支持表明はHYPEプラットフォームの将来性に対する信頼を裏付けるものであり、市場の投資家心理を一段と押し上げた要因とみられています。

機関投資家参入でHYPE市場に広がる期待感

Hyperliquidエコシステムでは、機関投資家や「クジラ」と呼ばれる大口によるHYPEの取得が活発化しています。

実際、9月8日には単日で2,400万ドル(約35億円)相当のHYPEが大口投資家により買い増しされたと伝えられています。こうした動きにより、HYPEは市場での存在感を一段と強める展開となりました。

こうした流れを踏まえ、今回のライオングループの発表と直近のHYPE関連動向は、伝統金融と分散型金融をつなぐ事例として注目を集めており、今後の戦略的展開が大きな焦点となっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.39 円)

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Source:LGHL公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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