韓国取引所アップビット運営ドゥナム、独自イーサL2「GIWA」のテストネットローンチ

アップビット運営元が独自ブロックチェーン開発

韓国の暗号資産(仮想通貨)取引所アップビット(Upbit)運営元のドゥナム(Dunamu)が、独自ブロックチェーン「ギワ(Giwa)」のテストネットをローンチした。9月9日にソウルで開催された「アップビットDカンファレンス2025(Upbit D Conference 2025/UDC 2025)」の基調講演で、ドゥナムのオ・ギョンソク(Oh Kyung-seok)代表が発表した。なお同日にギワの公式ドキュメントも公開されている。

ギワは、オプティミズム(Optimism)提供のチェーン開発キット「OPスタック(OP Stack)」を基盤とするイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ネットワーク。ブロック生成時間は1秒とされ、高速処理と低コストを特徴とする。イーサリアム仮想マシン(EVM)と互換性を持ち、既存のソリディティ(Solidity)コントラクトや開発ツールをそのまま利用できる点も強みだという。

同チェーンではネイティブトークンを発行せず、イーサリアム(ETH)を基盤トークンとして採用するとのこと。手数料をETHで支払う仕組みだが、将来的にはステーブルコインによる支払いを可能にする「ペイマスター(Paymaster)」機能を導入する予定とのことだ。

またギワユーザー向けには「ギワウォレット(Giwa Wallet)」を提供するという。同ウォレットは、シードフレーズ不要で資産管理ができ、複数チェーンの資産を一元管理できる仕組みを備えるとのこと。さらに今後同ウォレットでは、KYC認証情報をオンチェーンで共有する「オンチェーンベリファイ(Onchain Verify)」や、人間に分かりやすいアドレス体系を提供する「ギワID(Giwa ID)」といったサービスも展開される計画だ。

オ代表は基調講演で「韓国はアジアを超え、グローバル金融インフラ競争で積極的に攻勢をかけられる。アップビットは世界的な規模と技術力を前面に出し、グローバル舞台をリードしていく」と述べ、韓国の金融分野における競争力を強調した。

またオ代表は、ギワを通じて、ウォン連動ステーブルコインのサポートを検討していることに触れた上で、新興国におけるドル連動ステーブルコインの利用急増に言及。「これは実需に基づく信頼の移行であり、決済・資産管理・資本市場全般でWeb3への転換を加速させるだろう」と展望を示した。

参考:ギワ
画像:iStocks/SiberianArt・artacet

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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